古い建物や街並みをめぐる紀行・地方電化私鉄以外の駅関係の写真については兄弟ブログ(「古い建物と街並みをもとめて」・アドレスは右側の兄弟ブログらんの「古い建物と街並みをもとめて」をクリックしてください)にアップすることにしました。  こちらも是非ご覧下さい(但し、こちらのブログは駅の写真以外は鉄分ほとんどありません。悪しからず)。

2012年6月30日土曜日

京福電車の気になる駅 3 比島とその前後の区間

京福電鉄の比島駅とその前後の区間は私としてはかなり気になるというか沿線で一番のお気に入りの場所です。
比島の駅は里山を背にしたちょっとした村落の手前に位置しており、駅とその前後の区間はかなり狭い道路に接してクネクネと併用軌道のようになって電車は走ります。
昔はどこでも見られた風景だったのかも知れませんが、平成の世になってもその姿が残っているのはここぐらいではないのかと思われます。


モハ251 00.4.15 比島

比島の駅を背に福井へ向かう電車を脇の田圃から狙いました。
この写真だけ見ると、後ろに道路があるという感じが全然しません。
後ろの大木が印象的です。


比島駅舎 00.4.15 
比島の駅舎というか単なる待合所。
良い味を出しています。


00.4.15 比島
駅舎から福井方面を見る。
線路と道路が寄り添って走っています。
この風景は今も基本的には何も変わっていません。


00.4.15 比島ー発坂
少し福井側に歩いて比島の駅の側を振り返る。
架線柱が道路も跨いで反対側の土地にも建っています。
これ、堪りません・・・


モハ2201 00.4.15 比島ー発坂
電車を入れてこの風景を撮りました。
手前の道は殆んど通行がないので車に邪魔されないかとドキドキすることなく安心して電車を撮れます。


モハ251 00.4.15 比島ー発坂
上の場所からちょっと比島側に戻ったところから撮りました。
模型で再現したい風景です。


モハ251 00.4.16 比島
駅の横から電車を見るとこんな感じです。


モハ251
00.4.16 比島ー勝山
比島駅の勝山側に少し行ったところです。
桜の古木が7分咲きです。
細い川と細い道に挟まれた線路・・・
華奢な造りの架線柱・・・
どれをとっても何ともフォトジェニックな風景です。


モハ2201 00.4.15 比島ー勝山
併用軌道みたいな風景は勝山の手前までずっと続いています。
これはやはり今も基本的に変わりません。

2012年6月29日金曜日

京福電車の気になる駅 2 崖っぷちの駅 志比堺

志比堺の駅は変わった場所に位置しています。
松岡を出てから並行していた道路とはあっという間に高低差を付けて崖っぷちを走るようになって、その崖っぷちに作られたのが志比境駅です。
調べてみたら、駅舎は登録有形文化財になっているのですね。


モハ251 00.4.16 志比堺
ちょっと気になる駅にちょっと気になる電車が止まっています。

00.4.16 志比堺
ホーム側からしか撮れない駅舎全景です。


00.4.16 志比堺
東古市側から見た駅舎。
本屋の屋根がそのまま延びて差し掛けを構成しています。


00.4.16 志比堺
駅前が崖になっているのがわかるかと思います。
今は撤去されていますが、こんな狭い場所なのに行き違い設備があったことが対向ホームの跡からわかります。
模型なら駅前を作らなくて済む?最適なシチュエーションかもです。


00.4.16 志比堺
ホームから見た福井側の線路。
福井の平野が見渡せる高台に位置しています。
街並みは線路より一段下に広がっており、更に一段下がったところに九頭竜川が流れています。


12.4.19 志比堺
崖っぷちの駅舎正面はそのような事情でまともに撮れません。
駅へのアプローチは結構な段数の階段を上がって行きます。
今回の訪問で無理やり撮りました。


12.4.19 志比堺
離れた場所から望遠で狙ってみました。
駅舎の入り口の差し掛けがちょっと凝った造りになっています。


MC6106 12.4.19 志比堺
渋い駅舎に対照的な現代的な電車。

2012年6月28日木曜日

京福電車の気になる駅 1 難読駅 轟

一昨日、30,000アクセスを突破いたしました。
開設から丁度4か月目でした。
いつも見ていただいている方々、初めてアクセスしていただいた方々、ありがとうございます。
身勝手に暴走予定ですが、今後ともよろしくお願いいたします。

京福電車、初めての訪問から今年の再訪まで一通り振り返ってみました。
京福電車は北陸各線の中で京都電燈をルーツにしていることなど、ほかの路線とはちょっと毛色が違っており、若干ながらも「格」の違いを感じさせるものがあったように自分は思っており、あの独特の社紋にもどことなく伝統を感じさせるものがありました。
とは言いながら、経営環境は厳しく、残念な事故が重なり前代未聞の運行停止命令まで出てしまったのは残念な限りで、一ファンとしては身勝手にヤキモキするばかりでした。
幸いにもその運行停止が鉄道の大量輸送のメリットを地元にも感じさせる事態となってえちぜん鉄道として再生できたことは何よりです。
電車は変わってしまい、古い電車好きには残念ですがこれまた身勝手なお話で、新しい電車が走ることで活性化することの方が当然大事ですし、鉄道としての魅力は今もいっぱいあります。

そんな京福電車の駅舎はモデラー心をそそる駅舎が多くありました。
駅舎に対するデザインポリシーという点では富山地鉄には一歩譲るものの、独特の腰高なデザイン性は全体に一貫性があり、それなりの魅力を放っています。
そしてその大半がえちぜん鉄道移管後も「今なお現役」です。
気に入られた駅があったら是非見に行ってあげてください。
さて、そんな気になる駅の中から自分が気に入った駅舎を7つほど順次ご紹介します。
電車はあんまり出ませんが、お付き合いいただけたら幸いです。

最初は難読駅、轟(どめき)駅です。
最初の訪問時、吹雪に身を震わせた思い出のある、個人的には懐かしい駅です。

00.4.15 轟
駅舎全景今昔です。これは12年前の京福電車時代の姿。

12.4.19 轟
えちぜん鉄道移管後の今の駅舎。
外側の羽目板は上からサイディングが貼られているものの、良く原型を維持しています。


00.4.15 轟
駅舎をホーム側から見たところ。
ホームは嵩上げされていますね。


91.11.2 轟
こちらは20年前の駅の全景。
フォトジェニックな駅です。


12.4.19 轟
桜の古木が咲き誇る現在の轟駅。

32年前の江ノ電300形と鵠沼の風景

今なお現役の300形305編成の32年前を振り返ります。

355 80.12.18 鵠沼ー湘南海岸公園
鵠沼の鉄橋は周りの穏やかな風景と相俟って腰越の併用軌道区間と共にフォトジェニックな場所でした。
現在は河川も改修され、鉄橋は何と複線のコンクリート橋に架け替えられ、線形も含めて見直されており、割合変化の少ない江ノ電の中では大変貌を遂げた区間と言えましょう。


305 80.12.18 鵠沼ー湘南海岸公園
鉄橋を渡った線路は急カーブで湘南海岸公園方面に向かいます。
つっかえ棒のある架線柱も渋いです。


305+355
80.12.18 鵠沼ー湘南海岸公園
穏やかな境川をゆっくりと渡る電車。

304+354
80.12.18 鵠沼ー湘南海岸公園
似て非なる304編成。
松並木の瀟洒な住宅街を背に。
背景の松並木こそ変わらないものの、鉄橋も河原の印象もすっかり変化してしまっています。



305(左)、501(右) 77.8 長谷

おまけで、お恥ずかしながらの写真を最後に。
77年夏の305です。
江ノ電のお話はこれにて終了です。

2012年6月27日水曜日

極楽寺の車庫

極楽寺の車庫には3度ほどお邪魔しました。
背後に山を抱いた木造の電車庫は絵になる風景でした。

左から306、107、801
80.12.18 極楽寺
353 82.2.10 極楽寺
300形303編成。
303 94.11.23 極楽寺
この編成の12年後の姿がこちらです。
冷房化改造時に屋根周りを含めて大規模な更新を受けており、ドアの位置も変更されています。
さらにその更新後に窓の二段化改造も行われており、印象はまるで異なったものになっています。
実は、今回のこの記事を書くまで別の電車?前の303編成と改番でもしたの?程度の知識しかなく、恥ずかしながら同じ電車だとは全然思っていませんでした・・・。

306 80.12.18 極楽寺
300形306編成
301編成同様都電の改造車ですが、こちらの方がかなり手が入っています。

356 80.12.18 極楽寺

300形356。
編成を組んでいて全く同じに一見見えるこの二両、良く見ると車体の高さがかなり異なり、塗り分けラインも異なっています。


604 80.12.18 極楽寺
600形第2編成の604。
東急世田谷線からやってきた80形です。
この600形と800形だけが連接車ではないため案内上不便なためなのか、それとも
やはり外様のせいなのか理由は知りませんが、生え抜きの電車よりも先に引退しました。
801 80.12.18 極楽寺
800形801
ご存知、山梨交通→上田丸子電鉄→江ノ電と移動を繰り返してきた電車です。
江ノ電に入ってから二扉の使い勝手の悪さに出番が少なく、結局中央に客引き戸を追加しています。
左から304、1002、107、1101、306
82.2.10 極楽寺
二回目の訪問はタンコロが引退する時でした。タンコロにはお別れのヘッドマークが付いていました。
車庫には期せずして歴代車両が並んでいました。
1101は就役して間もない頃の姿です。

2012年6月26日火曜日

2012年春、北陸電車巡り えちぜん鉄道

福井鉄道の200形の朝のお勤めを撮影後,京福電車・・・じゃなくてえちぜん鉄道を訪問しました。
京福電鉄からえちぜん鉄道に移管されてからは初めて電車が走っているのを見ました。
12.4.19 福井口
まずは福井口の車庫を訪問しましたが、なんと移転していました。
線路を挟んだ反対側に近代的な設備の車庫が建てられ、色々な廃車体や部品の山があった元の車庫は整理が終わって解体を待つのみという状況でした。

12.4.19 松岡
松岡の駅舎です。
以前の訪問時とほとんど変わらない姿で迎えてくれました。

12.4.19 永平寺口

 上の松岡駅以外にも途中の越前島橋、志比堺、永平寺口、轟、発坂と以前訪問して気に入っていた駅を訪問してみました。
どの駅も基本的には色を塗り替えて看板を変えたぐらいで昔のままの雰囲気を残していました。
古い駅舎の残存率は高く、そちらに興味のある方には富山地鉄と合わせてお勧めの路線だと思います。

MC6111 12.4.19 比島
そして、一番のお気に入りの駅、比島駅でゆっくりとやってくる電車を撮りました。
基本30分ヘッドでやってくるので撮影には好都合ですが、元愛知環状の電車ばかりで阪神ジェットカー車体の吊り掛け電車はやってきませんでした。

モハ2112 91.11.2 比島
こちらは20年前の同じ場所です。
架線柱以外はほとんど何も変わっていないようでした。
この道路との境目のない軌道を大型電車が行く所はなんとも言えない良い雰囲気です。

MC6106 12.4.19 比島
線路の脇にガードレールもない狭い道が寄り添う風景は昔からの鉄道風景を彷彿させます。

MC6104 12.4.19 比島ー勝山
比島から終点勝山に向かう区間も道路が併用軌道のように寄り添います。
元南海の電車が健在な時にここで撮らなかったのが悔やまれますが、これはこれでまた良いかもの風景です。

MC6108 12.4.19 勝山
勝山の駅に入るところで桜と残雪の山並みをバックに撮ってみました。 春の風景にえちぜんカラーがよく似合う気がしました。

テキ6と無蓋貨車 12.4.19 勝山
終点勝山にはテキ6と無蓋貨車が保存されていました。
勝山市が保存の費用を拠出して展示した旨の看板がありました。

2012年6月25日月曜日

京福電鉄 20年後の再訪

その後の京福電鉄訪問、元南海電車の車体がジェットカー化してしまってからは頻度が下がってしまいました。
それでも数回訪問しましたが、いつも南海+阪神車体の電車が走っていることばかりでしたが、2000年の訪問時は運良くモハ251が越前本線を走っていましたので、二日に渡って沿線を追いかけ回しました。



二枚ともモハ251 
00.4.15 小舟渡ー保田
春まだ浅い印象の小舟渡付近の九頭竜川沿いを走るモハ251。
最初の訪問時は昼間でもほぼ全ての電車が二両編成で走っていましたが、この頃は昼間は全て単行に変わっていました。乗客減の現実を感じさせます。



モハ251 00.4.16 発坂ー比島
発坂のサミットを越える。
発坂から比島の間だけは道路から離れて山の中に線路は入ってゆきます。
ここの勾配はきつく、貨物列車は編成を発坂で半分に切り離してサミットを越えたそうです。



モハ251 00.4.16 発坂ー比島
発坂のサミットを別の場所から。



モハ251 00.4.16 東古市ー下志比
田園風景の広がる下志比付近を走る。
この美しい里山の風景は今も変わっていません。



モハ251 00.4.16 東古市ー下志比
のんびり田圃の中を走る。
里山をゆく越前本線のロケーションは今も変わらず美しいです。
先日の訪問でも思わずうっとりするような日本の正しい田舎風景が展開していました。



モハ1101 00.4.16 東古市ー志比堺
桜を見ながら鉄橋を渡るモハ1101。
こちらの電車は自社オリジナルのモハ1000形のジェットカー車体化された電車で、最初から両運転台仕様でした。いつの間にか冷房化されていました。