先日、こんな本が出ました。
|
東急3000系の本 |
東急の3000系列・旧形電車の本です。
自分の大好きなデハ3450をはじめ、どうしてこんな不細工にされちゃったのか可哀相なデハ3800・クハ3850までの各形式の晩年の姿を中心に編集した本となっています。
この本に私の写真もほんのちょっとだけ載ったので、タダで手に入れられました(買うと高いので・・・爆)!
本のご紹介に合わせて折角の機会なので、私が作ったデハ3450の大井町線5連のご紹介をしたいと思います。
その前にその説明用の実物写真もちょっと。
|
デハ3452 86.5.24 池上 |
こちらは少数派の日車の中でも唯一の前パンタの非貫通車です。
日車製のデハ3450は少数派ですが、車体全幅に付けられたアンチクライマーの存在も加わってどっしりしたデザインをしていて、軽快な印象のある川崎製の多数派とは一線を画していました。
最晩年迄活躍して懐かしいツートンカラーに塗られて天寿を全うしました。
|
デハ3493 86.5.24 池上 |
オーソドックスだった川崎製のグループ。
貫通幌を装備したこの顔は私にとっては一番痺れるスタイルです。
|
デハ3450 79.11.15 二子玉川ー上野毛 |
そして模型化をしたのはそのデハ3450形が5連で疾走していた頃の田園都市・大井町線の姿を再現しました(上の写真を含めた実物イメージはこちら⇒
東急大井町線のデハ3450)。
3450形は結構配置替え・編成替えをしながら各線間を行き来していましたので、これなら田園都市線の4連や3連にして池上線にすることも可能ですので、いろいろと楽しめそうです。
|
大井町線の5両編成 |
ど~ん!!
大井町線~田園都市線を走った4M1Tの5連です。
流石にこれは『地鉄電車』化はしていない、スケールモデルです(笑)。
|
デハ3450、4態 |
左から日車製デハ3450、同デハ3459、川崎製デハ3497、同デハ3479、そして車体新造のクハ3773です。
時代設定は1970年代前半、車体にあのパンツマークが貼られる前の『T.K.K』時代です。
この5両で実際に編成を組んだかどうかはかなり怪しいのですが、車番の選定には自分の欲しい車両を作ることの方をウエイトを置きましたので、あまりそのあたりは気にしていません。
|
両運転台のデハ3450を中心に |
こちらはデハ3450の向きを変えてのショット。
3450号は屋根改修前の初期車の特徴でもある予備パンタ台が残っている姿にしました。
以下、各車個別紹介です。
|
デハ3459とデハ3450 |
日車製デハ3450二両。
こちらはかなり以前に発売された篠原のキットを組んだものです。
車体と屋根が別々の構成のキットで、真鍮キットとしては珍しい構成でした。
古い製品ですが、内容的には大変凝った内容で今の製品と比較しても決して遜色がありません。
ただ、製品は日車製のみで終わってしまい、結局川崎の電車は出ませんでした。
私としては川崎の電車と組んで走らせたかったので、いつかはどこかで出るだろうと淡い期待をして、購入後延々と17年間も眠り続けてしまい、U-TRAINのキットが出るまで棚の肥やしとなっていました。
今回の製作にあたっては、キットを生かしつつも、細部の構成をU-TRAIN製の製品に合わせての改造や部品の差し替えをして、違和感の無いように気をつけました。
|
デハ3450 79.9.6 緑が丘 |
デハ3450は言わずと知れたトップナンバー。
屋根更新前、テールライトも骸骨テールの時代の最末期です。
パンタを5つ上げたパワフル編成が田園都市線の風景を走る姿は忘れられません。
|
デハ3459 79.10.9 御嶽山 |
デハ3459は日車の貫通顔で唯一風を切って走った車両です。
川崎製の軽快な印象の顔とはかなり違ったどっしりとした印象のお顔です。
乗務員扉上方のドアヘッダー位置が低く異端です。
|
デハ3497とデハ3478 |
川崎製デハ3450二両。
こちらは近年発売のU-TRAINのキットの組立です。
台車が3450形専用のものを作らないと様にならないことがネックだったためと思われるのですが、この電車はポピュラーな私鉄電車の割に過去なかなか製品が発売されなかったので、まさに『待ってました!』のキットでした。
問題のBLWタイプの台車もロストでバッチリ再現されています。
この2両は方向が違うので正面の装備品が違うのですが、それ以外にもパンタグラフ、テールライトほか細かい点が異なっています。
|
デハ3497 79.9.6 緑が丘 |
デハ3497。
3450形片運車のラストナンバーです。
写真の時代にはテールライトが埋込みに改造されていますが、屋根に過去にあったベンチレーターの跡が残っています。
|
デハ3478 79.10.9 御嶽山 |
デハ3478。
標準的な川崎製電車の姿です。
|
クハ3773 |
焼け電の車体載せ替えのクハ3770形。
シンプルで詰まらない・・・
と言ってしまえばそれまでですが、個人的にはスッキリしたデザインに幌の付いた顔が締まっていて好きな電車でした。
こちらはできれば篠原のキットから作りたかったのですが、なんぼ探しても入手はできず、板厚をはじめ全体にタッチが違うので躊躇していた谷川製のキットの組立です。
部品や表現はなるべく合わせる努力はしたものの、完成まで浮いてしまうのではないかと心配をしていましたが、結果的にはそんなに違和感なく仲間入り出来た感じで、ホッとしています。
|
クハ3773 79.7.3 目黒 |
田園都市線から目蒲線に移ったあとの姿で、幌撤去、客用扉の交換が行われてからの姿です。
このタイプは前照灯の位置や大きさに複数の種類が有り、これはその中でも飛び出して付いているタイプです。
|
川崎製の屋根上(左)と日車製の屋根上(右) |
バラエティ豊かな屋根上。
良いですね。
来年にはU-TRAINから日車製電車をはじめとした追加リリースが発表されています。
また緑の電車が増えそうな予感です。