スタイルは 国鉄キハ07形と概ね同型ですが、製造時期が比較的遅いことからオリジナルよりも洗練されたスタイルとなりました。
国鉄キハ07形との差異は外見上で言えば・・、
①車体の裾が一直線であること
②乗降扉の床下にエアーを動力とした引き出し式のステップを6個装備していること
③前頭部の雨樋がないこと
④尾灯も埋め込み式であること
など細かい所を含めて異なります。
また、機構面では登場時は機械式でしたが後に液体式に改造されています。
しかし最後まで総括制御が不可能だったために、単行以外の時には運転手が各車両に乗り込んでブザーを合図に操作するという、機械式気動車と同じような運転方法が取られていました。
不思議なのは側扉で、扉自体は手動であったものの、ステップがないために停車時には車外に設置した空気作動のステップを出すという操作を行っていたようです(私は迂闊にも見ていません)。
キニ105 83.3.6 加世田 |
こちらは荷物車に改造されたキニ105。
キハ106 83.3.6 加世田 |
当初は鹿児島本線への乗入れ運用もありましたが、キハ100形はATSを装備して居なかった為にその後は鹿児島本線の保安規格に適合しなくなったことからその座をキハ10タイプのキハ300形に譲って社線内専用で運用されました。
また晩年は余剰気味になったようで、私が行った時は大半が加世田で昼寝をしていました。
キニ101 83.3.6 加世田 |
トップナンバーのキハ101はキニに改造されていました。
キハ102 83.3.6 加世田 |
こちらはキハ102。
キハ104 83.3.6 加世田 |
こちらはキハ104。
キハ106 83.3.6 加世田 |
キハ106の運転台。
キハ106 83.3.6 加世田 |
クロスシートが並ぶキハ106の車内。
キニ101 83.3.6 加世田 |
キニ101の車内。
2 件のコメント:
一度に6両の導入は戦後私鉄気動車最多だそうです。(3セク開業時を除く)
国鉄でも同じ1952年に戦後型キハ07形が製造しました。
埋め込み式前照灯、ノーリベット、プレスドアなどが戦前型からの変更点です。
おそらく、これを元に製造されたと思われますが、川崎車輌は国鉄車を製造していません。(戦前は製造)
液体式なのに総括制御が不可能というと意外な感じがしますが、他にも結構ありました。
良く知られている車両では、茨城交通の湘南顔ステンレスカーや最近まで稼働していた紀州鉄道キハ600形がいます。
九州では、熊延鉄道や大分交通(→紀州鉄道キハ600形)がいました。
さらに、山鹿温泉鉄道が水害でキャンセルした湘南顔気動車(有田鉄道と茨城交通に転売)もそのようです。
意外な例としては、動態保存後に改造された元尾小屋鉄道キハ1がいます。
元・いきもの部長さん
川崎は戦後型07を国鉄に納入していなくて鹿児島交通に納入しているというのは興味深いですね。
尾小屋のキハ1が液体式に改造されていたとは知りませんでした。
切り妻改造は何とか現役時代の姿に復元して欲しいものです。
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