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2012年5月20日日曜日

木造電車庫の検討(2)

前回、設計の過程までをご紹介しました電車庫の試作品が、先日エムズコレクションさんから届きました。
相変わらずの工夫設計が随所に見られ、ウキウキしてきます。
一度反りの問題で木使用を断念しかけた側板も、無事木で仕上がってきました。
ただし、当初イメージしていた横羽目板ではなく縦羽目板に変更になっています。
しかしながらやはり木の素材感には他の素材での代替はかないません。
試作品
到着した試作品をこれから実際に組んでみて、イメージ通りか確認しようと思います。
一回目の塗装
ベースはサーフエーサーで下地塗装
まずは全体を塗装します。木部はSTカラー+エナメル系塗料のうちグレー系とマッド系を適宜混ぜて塗ってゆきます。いきなり濃いのを塗ってしまうと折角の素材感が生かせませんので、薄目の塗料を塗り重ねてゆきます。
ベースは二重構造。
基本のベースの上に、電車庫の基礎が重なります。
二線の内一線のみピットを切ってもらいました。
部品切り出し後、塗装仕上げます
一通り塗れたところで各部品を切り出します。
切り出し後、断面等各部の塗装をして仕上げてゆきます。
終端部妻面内部側
車庫終端部の小屋組み等も再現しました。中々格好良い、とにんまりです。
縦羽目板は表も裏側もちゃんと筋彫りされています。
方眼紙でスケールガイドしながら
枕木を貼り付け中。
線路の扱いについてはエムズさんと議論しました。
実際の車庫内の線路は踏切のように線路上部と床が面一な場合と線路だけが露出している場合の双方がありますので、どちらを選択するかで構成が変わってきてしまいます。
枕木だけをレーザーカットで製作してはとも思ったのですが、そうすると線路と床面を面一にされたい方には不都合になるだろうということで、結局はレールのガイドのみとなりました。これであれば簡単にフレキシブルレールを敷くだけの工作も可能ですしね。
90.9.8 新潟交通 東関屋
90.5.18 鹿島鉄道 石岡
81.5.5 関東鉄道 竜ヶ崎

実例を三つ。
上は線路を埋め込んだ、新潟交通東関屋の車庫内部で、下二つは線路が露出している、鹿島鉄道石岡と関東鉄道竜ヶ崎の車庫です。
どちらが良いかは好みでしょうが、線路が埋め込まれている方が近代的、線路が露出している方が鄙びた感じを出せるかも知れません。
そこで試作作例は、枕木が埋め込まれた感じを出すために、枕木を敢えて薄目としました。
使用したのはお馴染みSTウッドで枕木を製作することとし、切り出す前にあらかじめ両面テープを裏に貼って置いて方眼紙のガイドに合わせて貼り付けるだけという安直な方法を試みました。
枕木貼り付け後、ウエザリング
枕木を全部貼り付けました。やっぱ、いい感じですね。
貼り付け後、全体に黒目のグレー系を吹き付けてトーンを抑えました。
左右の壁面が立ち上がると調整しにくいので、ある程度床面はこの段階で仕上げておきたいところです。
側面内側内装
壁面内側には内張りを付けます。
何せ内側が丸見えの建物ですので、外側同様の作り込みはマストかと考え、エムズさんには我儘言いました。羽目板のスジ彫りは当然表裏両面とも表現、柱関係も基本再現しています。
内装は紙のレーザーカット一体なのでスプレー糊一発貼り付けで完成です。
真ん中をマスキングして
糊をスプレー
壁面外側の窓枠はちょっとした親切設計です。
上下の窓が一体で抜けているので、真ん中にスプレー糊がつかないようにマスキングして・・・

窓枠貼り付け状況
貼ってから中央の部分をガイドに沿ってカットすると上下左右がズレずに貼り付け可能です。
写真左が完成、右が貼り付け直後の状況です。
窓を接着中。
切り抜いた窓枠を貼って・・・
四方側面完成の図。
車庫の四面がとりあえず完成です!
ここまでは順調なペースできました。
この後線路を車庫内に敷いてから四面を立ち上げて行けばOKですが、折角なので車庫単体で組まずに少し前後も作ってみようと思います。
・・・ということで、次の工程はベース板の工作に逆戻りです。

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