最初はこれです!
クモル23004 |
こちらのモデルは国電の両運配給電車のクモル23004です。
この車番を見て???と思った方は、もう残念ながら逝っちゃたヒトですね。
何を言ってるか分からず????なヒトは健全なヒトです!
そう、実車にはこの番号は存在しません。
これはSくんが同系の複数の電車のディテールの中から自分の好みを追加して、自分にとって一番好きな姿のクモル23形にしたものなので、実車には無い車番が付いているのです。
この行き方には馴染む人も馴染まない人もどっちもアリと思いますが、
このような柔軟な模型の考え方を出来ることは私は素晴らしい事だと思います。
これは結構勇気が要ることですし、実物に対する知識がそれなりに無いと出来ないことであるからです。
実物も、良く歴史のイタズラで思わぬ運命を辿るケースもある訳ですから、例えば『もしあと全検をもう一回通っていたらどうなっていたか?』なんていうことを想像しながらドラマを作って模型を作るという趣味の方向性もアリ、ですよね。
私はこういう楽しみ方、大賛成です!
クモル23004 |
こちらのクモル23形はひかり模型から以前発売されていたクモル23のキットをいじったものだそうです。
ただし、製品は切妻の30系電車ベースのクモル23001ですが、モデルは丸妻の31系ベースのクモル23です。
つまり、車体の側板などの一部部品しか活用されておらず、後の部分はスクラッチで補ってあります。
ここまでの内容、???な方用解説画像はこちら↓。
クモル23000 |
大阪配置のクモル23000。
クモル23形は種車は30系・31系クモハ11、モハ34改造クモニ13、鋼体化改造クモニ13とバラバラですが、31系改造のクモル23形はこれ一両でけでした。
こちらがSくんのイメージ車両ですが、残念ながら東京には居なかった電車です。
彼はこの車両が東京配置になっていたなら・・・という考えで模型化したそうです。
クモル23001 |
東京配置のクモル23001。
こちらがSくん改造ベースになった車両。
この2両を比較するとどれだけいじったかこれでお解りになるでしょう。
無蓋室には・・・ |
無蓋室には、車輪が積荷で積載されています。
こちらの車輪は13mmのものを載せているので、えらくリアルです。
ちゃんと電動車の単軸と制御車の長軸の双方が載っているのも楽しいところ。
拙作のクモルと |
拙作のクモル24020と並べて記念写真です。
どちらもモハ31系改造の配給電車であることは共通しています。
差異は基本的には両運か片運かという点です。
模型化にあたっては、無蓋室の解釈も随分と違います。
似た顔二台 |
どちらも31系改造車のクモル23とクモル24。
当然似た顔ですが、細部は結構違います。
クル29 |
こちらはクル29。
30系電車改造のこの車両もひかり模型製キットから誕生しています。
国電オンパレード |
旧形国電、それも17米車がこれだけ並ぶと壮観ですね。
クモニ13001 |
こちらはクモニ13001。
P社のキットを組んだものですが、只者ではありません。
P社の旧形国電の屋根はRがおかしく、尚且つ低いという大きな弱点があります。
そこを妥協せずに車体を3枚おろしにして木製屋根に交換するという、大ナタが振るわれています。
3枚おろしには普通考えそうな糸鋸ではなく、Pカッターで切り落としたとのこと・・・
ヘェ~、そんな方法あるんですね。
カッターで屋根を切り落とせるなら、自分も今度、真似してみたくなりました。
クモニ13001の動力 |
動力は夢屋製。
排障器がこのタイプの動力では装備が厳しいものですが、かなり工夫して(強引に?)取り付けられています。
クハ66 |
こちらは全然テイストの違う
エンドウのキットを組んだものですが、同社完成品とは別次元の仕上がりです。
各部に相当の手が入っています。
モハ62 |
こちらはモハ62です。
側面のディテール(ルーバー、サボ受け等)は全て削り落として別パーツ化、窓サッシュもペーパーで作り直しています。
関西線のクモハ100 |
最後は関西線のクモハ100形です。
こちらもエンドウ製品ベースですが、お面を新製、それ以外も各部に相当な手が入っています。
正に『お腹いっぱい』になりました。
6 件のコメント:
画面で見てるだけではらいっぱいや♪
しかし、壮絶ですね。
大人の世界。あこがれます(核爆)。
消防犬55ちゃい殿
この時は本当腹一杯なっちゃいました〜。
ダイエットのお役に立ったでしょうか?
私もこういう自分の好きなところ同系の車輌から寄せ集めて作る模型は大好きです。何かと一緒で頭のてっぺんから足先まで100%好みの実車というのは、みなさんないと思います。
それにこういうことやろうと思うと、勉強が必要なので大変ですよ。特定の実物どおり作るなら、その部分の意味がわからなくても、それらしいカタチのものつけておけばOKですが、一応何のためについているか勉強しないと、下手すれば九州形の車輌に北海道の耐寒装備のディティールつけてしまうということにもなりかねません。
こういう理想のカタチを模型に作るということをやっていると、鉄道模型も総合模型ショップ?の別の階で打っているドールフィギュアも本質的には同じなのだと思います。
ゆうえん・こうじさん
ご無沙汰しております。
そろそろ軽便祭ですね。
コメントいただいた内容、まさに同感!
結構こういう方向で模型を作るのはハードルが高いですし、作者のセンスが問われるところですね。
様々な仮想設定を加えて作るフリーランスの模型は1980年代から90年代の鉄道模型趣味誌でよく見ており、昭和30年代、電化、新幹線計画が無いまま輸送力増強を要求された東海道線を想定した蒸気機関車のシリーズや、現在HPでも紹介されている、譲渡車両が集まった関東のある私鉄の車両のシリーズが思い出深いです。
このジャンルで私が作った唯一のものは1982年から83年に実際に計画されていた「仮称EF68型(EF70改直流電気機関車)」で、当時の直流電気機関車の技術的特徴をつぎ込んで加工しました。
クモニ13001ですが、実車は昭和48年廃車ですが、クモハ31形などとともに近江鉄道へ譲渡され、車体としては相当遅くまで残っていたようで、確か1982年のRP誌のTOPIC PHOTOSで現車が残っていることの報告がありました。
原口さん
幻の車両を想像して作るというのもTMS誌上を賑わしていたことがありますね。
クモニ13001は彦根でドンガラ状態で放置されているのを見に行ったことがあります。
床下機器が外されていたのでトラス棒がよく見えました。
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