琴電が自社で発注した昭和初期の電車群は1000、3000、5000の3形式ですが、その中の2形式が今回の対象になりました。
左から300、345、120 |
今回の琴電も、モールドが細部までしっかりしており、良い出来ではないでしょうか。
ただ、正面から見た時にジャンパ線が無いので下回りが落ち着きません。
0.3mmの真鍮線でジャンパ線を追加してみました。
120 |
馴染みのある1990年代頃の姿を再現しています。
120正面 |
特徴のあるRのある窓周りや、リベット表現もしっかりされています。
345と120 |
通常のよく見かけたこんなシーンが再現できました。
345 |
昭和初期の日車らしいまとまった姿をしています。
今回の17弾の仲間の上田交通の丸窓電車とも兄弟です。
似たような仲間は福井、京福、北陸等にもいましたが、こちらはこのままスルーでしょうか?
345 |
こちらを通常版にしてもらったほうが良かったのではないか?と思っちゃいますが。
それでは、実物篇です。
1000形、3000形は共に1926年、琴平電鉄開業に合わせて製造された電車です。
1000形は汽車会社製で100、110、120、130、140の5両。
3000形は日本車輌製で300、315、325、335、345の5両。
形式と車番で桁が違うのは有名ですが、末尾が何故片や『0』、もう一方が『5』なのか解せません。
1000形は1976年、残念なことに110と140が正面衝突事故で廃車になって仲間を失っていますが、それ以外の車両は大変に長生きで、平成の世になっても活躍を続けました。
個別に各車両を見てゆきましょう。
先ずは1000形です。
100 90.1.13 瓦町 |
1000形のトップナンバー、100。
正面サボがまだ引っ掛け式の時代の撮影です。
120 81.3.8 瓦町 |
客用扉がまだ木製のままです。
この車両はご存知、動態保存車で今なお現役です。
130 81.3.8 瓦町 |
客用扉の形状が120とは異なっています。
次は3000形です。
300 81.3.8 瓦町 |
木製扉時代の姿です。
その後戸袋窓の楕円窓復活、茶色一色復元されて今に至ります。
315 90.1.13 今橋 |
この車両は、運転台拡大の改造を受けて窓一つ分扉が内側に移動した異端車です。
325 81.3.8 瓦町 |
いかにも昭和初期の電車らしい面構えです。
335 90.1.13 瓦町 |
ほぼ同じスタイルをしています。
345 81.3.8 瓦町 |
1986年夏に、映画「二十四の瞳」撮影用に開業時の茶色一色に塗色変更を受け、撮影終了後の11月に元に戻された経緯があります。
恐らくこの時の塗装復元が今の300の姿を生み出したものと思われます。
5両の仲間の中でトップを切って1999年廃車。
唯一21世紀を迎えられなかった3000形でした。
120 00.5.15 平木ー白山 |
最後の頃はこんな組み合わせで運用されていました。
学園通り駅はまだ出来ていません。
300 00.5.15 平木ー白山 |
レトロカラーになる前の普段着姿の300。
こちらのほうが個人的には馴染みがあります。
315 00.5.15 平木ー白山 |
側面窓の配置が異なっているのが良くわかります。
120 00.5.15 平木ー白山 |
時には同形の3重連も実現しました。
6 件のコメント:
琴電の古典車は模型的にも良いですね。色々な車両と混結て遊べますし。
私が行った時には京急120の剛体化車とのMT編成に痺れました。
さっそく小加工されていることに脱帽です。
瓦町駅の雰囲気が良いですね。
345の次位のクルマ、特徴的な屋根から610でしょうか。
だとすると、90年まで動いていたのには驚きです。
琴電と言うと、駅員さんの「連結作業」のイメージが有りますね。一旦連結⇒すぐに後退⇒軍手で引通し線の接続作業・・・京急とは違った手際の良さが飽きないんですよね。
次は、「半円飾り窓時代の22・23号辺り」が良いですね。
現在の琴電も京急とコラボで、琴電に「快特」「マリンパーク号」のサボを貸し出すとか・・・。旧の京急1000形に取り付けるのでしょうか・・・個人的には30形に快特サボが見たかったです。
Cedarさん
ことでんのなんでもアリの古い電車は模型的にいい題材ですね。
私は辛うじて京急120の末裔を側線で休んでいる姿を見ました。
走ってるところ、見たかった電車でした。
駒ケ根車輌さん
コメント、どもどもです。
瓦町は再開発を視野に入れていたからでしょうか、古い姿を後年まで残していましたが、今の瓦町を見ると、昔の方がよっぽど良かったのではと思います。
さて、345の相方ですが、ピンポ~ン。
610です。
この時代にダブルルーフが残っていたのは正に奇跡です。
SMEさん
琴電は増解結が瓦町でよく見られました。
瓦町での志度線の折り返しなど、手際良かったですね。
琴電にも流行りのリバイバルカラーが出たら注目されるのでしょうね。
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