2020年6月18日木曜日

おしらせ  拙著『写真とイラストで綴る 国鉄72・73系電車』発売が迫りました。

お知らせです。


私にとって念願の著作、国鉄72・73系電車の本が校了間近となってきました。

このような形で表紙も上がってきて、現在最終段階の作業を進めています。
今回の対象となる72・73系電車は私が手掛けられる対象としては一番手強い対象の電車です。ご存知のように同系列は1400両以上の輌数があり、一見同じように見えるものの、そのバリエーションはものすごい数に上ります。
私が見れた実車はそのうち恐らくその半分強程度なので、知らないこと、解説できないことが多くありましたので、いつかはと思いながらも手を拱いておりました。
そうこうしているうちに私も還暦を迎える日が迫ってきてしまいました。
実車を見れた世代も多くは50歳以上の方と思います。
色々なタイミングを考えるとここでやるしかない!と決意して約2年前から還暦記念の書物として世に出すべく準備をしていました。




やるからには、これまでの73系特集本の焼き直しはしたくないという思いと、モデラー目線での本にしたいと考えました。
そこで、模型で大事な外観から見た形態の違いについての分類・解説に力を入れた編集としました。

例えば、こんなページです。
前面のイラストを多用して、形態の違いを解説しています。
写真よりもイラストの方が模型製作資料として役立つことが結構あるという経験からこのようなスタイルをとりました。
掲載したイラストは表紙を含めると約100点に上ります。




これは作成中の車歴表です。
通常の車歴表とは二つの点で異なります。
➀前面の形態分類を入れたこと。
②1957年から1980年までの配置区所を表示したこと。
これは模型化するときの資料としてぜひ欲しいと考えたからです。
前面形態は何かしらの方法で入手した画像から調査分析したものです。
全てのミスは拭いきれないとは思いますが、出典に書かれた車番は信用せず、実際に画像から読み取れる車番で調査したものを掲載しています。
また確認した資料の撮影日も根拠として掲載します。
曖昧なものは一切排除したことと、確認が叶わなかった車輌も少数ながら存在しましたので、空欄もあります。

配置区所は模型化するときに編成の仲間を選定するときにいつも配置表とにらめっこをしていた経験から掲載しました。
年度単位なので、年度内の小移動・貸し借りなどは反映していません。

この辺りは寛容な目でご覧いただきたいと思います。




グラフも充実させました。
カラーグラフとモノクログラフで過去活躍した線区は基本全て網羅しています。
これは今回写真をご提供頂いた30余名の先輩諸氏のご協力の賜物であります。


発売は今月の月末予定です。
是非お手に取って、そして・・お手元にお備えください。




6 件のコメント:

  1. モハメイドペーパー2020年6月18日 11:20

     いよいよ発行ですか。既刊の80系、70系と合わせて戦後の旧型国電のすべてが解明されるわけですね。

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  2. モハメイドペーパーさん
    戦後国電シリーズの集大成ということで、満を受して発行したいと思います。
    毎度ながら写真ご提供ありがとうございます!

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  3. こりゃあ労作ですね!
    集大成できるような地道な記録の賜物ですね。
    同じく友人のS箸君の著作同様、ぶらぶら散歩みたいな趣味道を歩いてきた自分には眩しすぎます!
    お疲れ様でした。

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  4. Cedarさん
    これは昔からやりたくてしょうがないものの、苦労すること(批判も含めて)は目に見えていたので、手を出すのは65歳くらいの引退直前にして、出し逃げ!と思っていたのですが、出版を取り巻く環境を考えると前倒しが無難と考え、5年前倒しの出版で腹を括りました。
    やるからには徹底的にマニアックに、というのが今回のポリシーで誌面展開をしました。
    好きなものだと時間を忘れてやれるというのはありがたいことです。

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  5. 国鉄電車の生き字引だった沢柳健一氏も、同一規格の大量生産品に見えたロクサン電車が、実際に調査してみると各部分の違いがあまりにも多いので大変だったと述べていましたが、登場直後の頃でもそのような状況だったのに、その後の72系増備車や改造・廃車までの区別となるとこれは気が遠くなる作業ですね。その成果を金を払うだけで閲覧できるのは有り難い話です。

    サボうけが低い位置にあるだけで車両の正面寸法まで縦長に見えるのは、考えてみると不思議ですね(笑)。

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  6. midorinoneko さん
    いっぱいあって、似たり寄ったりのあまり面白くない電車・・・
    それが私なんかより上の先輩方の印象のようです。
    自分は晩年の姿しか見れなかったので、また違った印象で見れたのかもしれません。
    まさに似て非なる73系電車の全貌はきっと誰もわからないでしょう。
    今回はできる範囲でそれを解明したつもりです。
    多くの写真をお借りした諸先輩方に感謝です。

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