今回はお食事は納得(笑)でしたが、お天気はその話とは異なって概ね好天に恵まれました。
有難いことです。
そんな中、雨に遭ったのがフェスティニオーグ鉄道(Ffestiniog Railway・FR)でした。
フェスティニオーグ鉄道についてはからくりラボさんのブログもご覧ください。
⇒http://karatcreek.blog.so-net.ne.jp/2018-06-06
路線図 |
こちらが路線図です。
なかなか面白い路線で、ポーツマドックを出ると入江を渡って、機関庫を過ぎるとカンブリア線と立体交差で接続。その後山登りをして、途中にオープンループが存在します。
その後は風光明媚な湖を見ながらスレートの町に着くという感じです。
18.5.7 Porthmadog |
こちらは乗車前日の朝の模様です。
やはり、この信号機は良いです。
18.5.8 Porthmadog |
駅前には懐かしいモーリスマイナーが。
18.5.7 Porthmadog |
この鉄道の名物はこのフェアリー型機関車です。
一つのボイラーが貫通してその中央にキャブがあります。
左右はボギー構造になっていて、どちらも頭というユニークな機関車です。
最初に写真見たとき「気持ち悪い!!」が第一印象でした。
さて、実車を見てどうだったのでしょうか。
18.5.7 Porthmadog |
乗車前日の朝はお休みであったことからファンサービスで、実際の運用に入らない古い機関車が車庫から出てきて展示されていました。
このあたりも保存鉄道らしい心配りですね。
18.5.7 Porthmadog |
ボギー構造になっているのが分かると思います。
18.5.8 Porthmadog |
乗車当日の朝は今にも泣きだしそうな雲行き。
この角度から見たスタイルは気に入ってしまいました。
実際に乗車してみると、この機関車は予想外の力持ち。
長い編成の列車を登り勾配でもぐんぐん引っ張っていきます。
このパワフルさにすっかりお気に入りになってしまいました。
18.5.8 Dduallt |
雨が降り出した、Dduallt駅で降ります。
ここはオープンループが駅を挟んで存在して、面白そうだということで下車しました。
乗車した列車が戻ってくるのを撮ったのがこの写真で、中央から右手に柵があるところがループ下段です。
18.5.8 Dduallt |
ぐるっと回って駅に降りてきました。
18.5.8 Dduallt |
そして、さっき通った線路の下を通過。
大げさなことをする割には高度を稼いでいません。
駅の案内 |
小さな駅はリクエストストップです。
降りるときは車掌さんに言わないと止まりませんし、駅から乗車するときもこのように手を挙げないと止まってくれません。
18.5.8 Dduallt |
止まるのか、ちょっと不安でしたが止まりました。
18.5.8 Blaenau Ffestiniog
|
終点に到着です。
右手は標準軌の国鉄線です。
時刻表を見たらあっちのほうが本数が少ないのにもびっくり。
右手は標準軌の国鉄線です。
時刻表を見たらあっちのほうが本数が少ないのにもびっくり。
18.5.8 Blaenau Ffestiniog |
フェアリー型機関車を上からのぞきます。
やっぱり不思議な機関車です。
18.5.8 Tanybwlch |
帰り道は雨が降りしきる客車の窓から新緑を見ながらぼーっとすごします。
途中駅で列車交換。
18.5.8 Porthmadog |
ポーツマドッグに戻るころには天候が回復してきました。
乾杯イエイ!
|
この日は雨と寒さのせいもあって結構疲れました。
レストランで食べるのもちょっと面倒、ということで食糧仕入れて
好みのビールで乾杯イエイ!
同行したSさんがお店の買い物袋をスキャンしてくれました。
フェアリー形の蒸機、石炭はどこからくべるのだろうか。煙は前方の煙突からしか出ていないようだけど、後方のボギーはアイドリング? 考えるほどようわからん。
返信削除モハメイドペーパーさん
返信削除石炭はキャブの横っ腹に焚口があって、そこからくべていました。
ボイラーは一個なのでくべ方が難しそうでした。
両方のボギーは基本両方頑張っているようでしたが、たまにはどっちかがサボることもあるのかもしれません。
>モハメイドペーパーさん&chitetsuさん
返信削除>フェアリー式
齋藤晃の『蒸気機関車200年史』によりますと、あれは火室が隣り合っているだけで前後のボイラーは別々だそうです。
何でも最初火室の前後にボイラーを設ける形式(こうすれば1か所で焚いて2つのボイラーを温められると考えたらしい)にしたところ、排煙圧力の低い側のボイラーの煙突が逆に空気を吸い込むようになり、ボイラーの冷却の原因になったので耐熱煉瓦で火室に仕切りを設けて実用的になったそうです(結局別々に石炭を炊く羽目になりましたが)。
それでもボギーで4軸動輪なので急カーブに強く、このサイズにしては力があるので製作者のフェアリー氏は「これを使えば車両をコンパクトにしてもLNWR本線の輸送力を支えられる」と主張したそうで…ま、改軌の手間やら何やらでこれは成功しませんでしたが、新しく鉄道を敷くところではフェアリー式とまではいかなくても「ナローでもサブロク規模ならちゃんと敷けばイギリスのローカル線程度の輸送はできるし、逆により低規格(=低コスト)の路線を作ることもできる。」として1870年代ごろには狭軌ブームが起きたそうです。
・・・日本もこの「新規施設で狭軌」グループの1つなんですね。(ロシアなどは逆にGWRの広軌がブームの頃の施設)
ちなみにフェアリー式は残念ながらそんなにはやりませんでしたが、逆転の発想(?)のようなガーラット式はアフリカなどのナローで活躍しましたので「関節式にすればナローでも強力な~」という発想自体は間違ってなかったようです。
レサレサさん
返信削除コメントありがとうございます。
現地でのガイドでボイラーが一つに見えたのは最初の構想段階のものだったようです。
左右別々に燃焼させて協調させるのはテクニック要りそうです。
事実発車時とかはなかなか歩調が合わない感じでした。
パワフルな走りで、ナローの路線では有用な印象もありましたが、メリット、デメリットが同居しているところも泣き所でもありますね。