2014年9月20日土曜日

レーテッシュ鉄道のミニクロコダイル


以前のブログで、『大学卒業の時、当時始まったばかりの『リクルートヤングツアー』という、格安往復航空券+最初と最後の宿泊地だけセットになったパッケージを使っての初めての海外旅行でヨーロッパ旅行に行ったのですが、そこで一目惚れした車輛が二つありました。』
というお話をしました(こちら⇒30年ぶりの再会~FO(フルカオーバーアルプ鉄道)の機関車)。

その時に一目惚れした片方の電気機関車を紹介しましたが、本日はそのもう一つの一目惚れ車輌のお話です。
その車両はレーテッシェ鉄道のミニクロコダイルと呼ばれる電気機関車です。

411 84.2.29 Chur


Churの駅で始めて見たミニクロコダイル、411号機。
この機関車は、スイス最大の私鉄であるレーティッシュ鉄道(Rhb)のGe6/6I形電気機関車です。
Ge6/6という形式はアルファベットが性能を示し、6/6は車軸配置を表し、6軸中の6軸が動輪である事を示すので日本で言うところのEF級を表すことになります。
この機関車は1921年から1929にかけて合計15機が製造され、国鉄にあたるスイス連邦鉄道(SBB)のゴッタルド峠で使用されていたクロコダイルと似たような形状をしているので、ミニクロコダイルもしくはレーティッシュ・クロコダイルと称されています。
今や世界遺産にまでなったアルブラ線を走る有名な氷河急行にもこの機関車が充当されていた時代もあったそうです。
既に基本的には現役を引退し多くは解体されてしまっていますが、二機が動態保存されているほか、何機かが静態保存されている有名機関車です。

415と記念写真
 84.2.29 Chur

私が始めて会った時には、大量引退を直前に控えた時であったようですが何機ものミニクロコダイルが元気に活躍をしており、大変に興奮をしました。
こちらはお恥ずかしの機関車バックの記念写真です。


415 84.2.29 Chur

ミニとは言え威風堂々としています。


84.2.29 Reichnau-Bondduz

この時はChur郊外でもミニクロコダイルの列車を撮ることができました。

BEMOのミニクロコダイル

当然、この機関車の模型をおみやげにフランクフルトで購入しました。
海外の模型製品を買ったのは初めてのことです。

久しぶりに取り出してみました

今ならまだしも、30年前にこのクオリティの製品を出していたBEMOは素晴らしいと思います。
いまリリースされても大丈夫なほどの完成度を持っています。



実物にも惚れましたが、模型にも惚れてしまいました。



この機関車には幸い二度目のRhb訪問時にも会うことができました。

415 90.10.26 Preda

こちらは二度目の訪問時の撮影地で見つけた道標です。
こんなところにまでミニクロコダイルの絵は描かれていました。
やはり世間の人にまで人気者なのですね。
でも、この頃には結構な数の新鋭機が導入され、初日はどこを見ても既にミニクロコダイルの姿など見受けられませんでしたので、全機引退済みなのだとカタを括っていました・・。
そんな中、宿泊地のベルギュンでの早朝散歩で思わぬ事態が待っておりました。

415 90.10.26 Bergün-Muot

眠たい目をこすりながら、村はずれまでテコテコ歩いて、ボ~っとやって来る列車を待っていました。
そこにやって来たのはナント!

キターーーーーッ!ミニクロコダイル!!!

これはタイヘン!
一気に目が覚め、手が震えました!!

415 90.10.26 Bergün-Muot

スイスの山村をバックに有り得ないような混合列車で山を登ってきました。
この列車は時刻表には載っていない列車だったので、全くのノーマークでした。

415 90.10.26 Bergün-Muot

もう、気が狂ったように撮りまくりましたデス。
それでは、連続写真でどうぞ。

特徴的なサイドビューをスイスの愛すべき小村をバックに全くの偶然で撮ることができました。
これは嬉しいo(^▽^)o!

415 90.10.26 Bergün-Muot

ミニクロコダイルの性能は最高速度55Km/h。
のんびりと眼前を通過してゆきました。

415 90.10.26 Bergün-Muot

ここBergünからPredaまでのアルブラ峠はつづら折れのルートを辿ります。
カメラを構えていた場所は振り向くとトンネルを挟んでオメガループで180°向きを変えた列車が見れる場所です。
当然、振り向いてパチャパシャ・パシャパシャ、大忙し。

415 90.10.26 Bergün-Muot

リバーサルでも1カットパシャ!
背後の山には既に雪が積もって冬が迫っていることを感じさせます。

415 90.10.26 Bergün-Muot

そうして、ゆっくりと独特の駆動音を山々に響かせながら紅葉真っ盛りの山の中に吸い込まれてゆきました。
これが、私が見れたクロコダイル現役最後のカットとなりました。
何度も行けるところじゃ無いのでシャーナイですね。

6 件のコメント:

  1. 予想外の収穫!最近めったに無いですねぇ
    って、なんてつまらないコメントなんだろう。

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  2. ゆうえん・こうじ2014年9月20日 10:52

    こういう写真を見ると、最近のレーティシュの車輌は趣味的にみてつまらないですね。
    ところでいよいよchitesuさんもHOm参入ですか?

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  3. Cedarさん
    予想外の出会いは凄く減りましたね。
    情報が増えるということは、実は感動が減るということとしっかりリンクしちゃっている気もします。

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  4. ゆうえん•こうじさん
    そうですね、最近のレーティシュの車両はLRTみたいな電車も含めて以前ほど面白く無さそうですね。
    手を出さないと心に決めていたHOmですが、手を出してしまいました(笑)。

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  5. 元・いきもの部長2014年9月21日 22:43

    個人的には、本家クロコダイルよりまとまったスタイルのミニクロコダイルの方が好みです。
    ロッド駆動は力強くて魅力的です。
    日本ではアプト式だけでしょうか?

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  6. 元・いきもの部長さん
    私も同感です。
    本家は結構大きな図体でちょっとグロテスクですが、こちらはよくまとまっていると思います。
    駆動方式も日本じゃなかなか見れない方式で、見ていて面白かったです。

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