2023年12月11日月曜日

32年目のポルトガル その3・次はチューリッヒのトラムを楽しむ。

 世界遺産の鉄道風景をつまみ食いした後は、再びチューリッヒへ戻ります。二泊レーテッシュ沿線でしても良かったのですが、飛行機に乗る日に万が一のトラブルは過去の苦い経験から避けることとし、何かあっても飛行場に行ける場所ということで、一昨日宿泊したチューリッヒ駅前のホテルに舞い戻りました。

Central

ホテルの部屋の窓からはトラムも眺められて、楽しいです。

bahnhof 通り

残った時間は四方八方に発達したチューリッヒのトラムを一日券で楽しむこととしました。

海外の一日券は大半の日本の一日券と異なり、24時間券なので、開始時間を考えて購入すれば都合二日間楽しむことができます。


チューリッヒのトラムはとにかく路線と運行本数のどちらもが高密度で、ジャンクションが多く、様々な方向からトラムがやってくるトラム天国です。下がその路線図です。

路線図 現地サイトから

そのうえ、ターミナルではトラム見ながら朝食もとれたりします。

Bellevue

Paradeplatz


トラムはあちこちにジャンクションがあり、ターミナル的な機能をしていますが、中心部に大きなジャンクションが3つほどあり、そこを中心に見てきました。ジャンクションの線路配置も日本では考えられないほど柔軟な線路配置で、その線路を見るだけでも十分に楽しめます。

こちらは宿泊先のホテル前のセントラルというターミナル。

Central


ターミナルの脇からはケーブルカーも出ています。

続いて、こちらはシティのParadeplatzというところにあるターミナル。

Paradeplatz


ターミナルの前後は鬼線路状態です。

こちらはベルビューというところにあるターミナル。

Bellevue

ターミナルにある上屋は年代物ながら秀逸なデザイン。
中央には売店とイートインスペースがあります。


このターミナルのすぐ近くにはもう一つジャンクションがあり、そこからは郊外電車も出ていました。

Stadelhofen

この郊外電車はトラムに似たデザインながら、長編成で路面区間をトラムと共用しながら郊外へと向かいます。


びっくりするほどのカーブをぐんぐん曲がってゆきます。

最後にこちらはケーブルカー。Polybahnといいます。

Central

ホテル脇のビルの中に駅があります。
宿泊したホテルの建物に組み込まれたような形のターミナルから出発します。
開業時から所有者が何回か変わっていますが、今は銀行が所有・運営しています。


このような感じで、麓の駅はビルにまるごと突っ込んでいます。


途中で交換します。

それほど古くない車両のようですが(20年ぐらい前に更新されたらしいです)、良い感じです。


途中で交換して上部の駅へ。


こちらの駅がまた渋い。

そんなこんなで色々楽しめたチューリッヒのトラムですが、そろそろ時間切れです。

Flughafen Zürich

翌日はいよいよリスボンに向かいます。

続きます。


6 件のコメント:

  1. 初体験だったチューリッヒのトラム、質量ともにハイクオリティな路面電車システムですね。日本のモノとは基本が違う、と感じました。物価は高いけどじっくりと乗り回したいです。

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  2. Cedarさん
    公共交通を優先する街造りに感心しますね。
    日本じゃありえないような世界で羨ましい限りです。

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  3. Forch bahnの赤いトラム、愛嬌のある顔とすっきりした側面がスマートでしょ。ひと昔前の車両ですが、最新の低床連接車よりはるかに洗練された美しさを感じますよね。美的センス(嗜好)の老化が時代について行けなくなったからかもしれませんけど。
    それにしても公共交通(特にトラム)のために優先的に広い場所を提供させる行政とそれを享受する国民性が羨ましい。

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  4. 鹿部電鉄さん
    赤いトラムはちょっと魅力的ですね。トラムと郊外電車を混ぜたような使い方も楽しいです。
    公共交通のためなら、道路を迂回させてでもターミナルを作る姿勢が、うらやましいです。

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  5. チューリッヒを含む、ドイツからスイスのトラムに関連して、1970年代中頃のRP誌で当時のドイツの路面電車の技術について記事が連載されていたことを思い出しました。
    路面電車について、「二軸車」「3軸車」「ボギー車」「連節車のいろいろ」と連載されており、ボギー車では「デュワグカー」と呼ばれる一群の電車、「3軸車」は、おそらくドイツ以外ではほとんど見られない「関節型3軸車」、「連節車」も一般的な中間に台車を挟む「2車体3台車」のほか、当時は日本では見られなかった、関節部の設計を工夫した「2車体2台車」の連節車の技術が紹介されていたのが印象的でした。
    現在の各種の新世代のトラムカーは、ドイツの会社に由来するブランドが多いですが、世界的にも路面電車の退潮期だった1970年代にドイツでは路面電車が残り、RP誌の記事のように路面電車の製造技術が継続していたのが大きいと感じました。

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  6. 原口さん
    ヨーロッパのトラムではやはりドイツが路線を維持したのが特筆されることでしょう。中規模の都市が多かったのも幸いしたのでしょう。積年の技術蓄積が今のトラム技術に貢献していると思います。

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