2015年4月12日日曜日

江若鉄道の思い出

先日、高円寺での宴の時にあのおっちゃんから頂いたのは江若鉄道の本。
その時のお話はこちら⇒金魚鉢通信 72


わんわん殿から頂いた本



本日は、私の『江若鉄道の思い出』です。

こんなものを持っています

江若鉄道については個人的な思い出があって、私の持つ数少ない完成品でこんなのを持っています。

キニ9、良いですね

戦前から大型の気動車を発注した江若鉄道は東の関東鉄道に対して西の気動車私鉄の雄と言われていました。

キニ9

独時のデザインの日車の流線型気動車は私の好きな車両の一つです。
こちらはt自作するには難儀そうであり、思い出もある特別な車両を手元に置きたくて、珍しくも完成品を大枚はたいて購入したものです。


その2

良いお顔をしています。

独特なお顔


日車型の流線型の気動車は、この被さるような屋根が独特です。
前述の通り、この造形は自作ではかなり面倒そうで、完成品を購入したのは雑誌掲載記念で何か形のあるものにして残したいという気持ちもありましたが、そのあたりのことがもあってのことでした。

このシルエット、良いです。

本の中で一番印象的であったのは、この写真です。
繊細な台車と日車型独特の車体のシルエットが印象的でした。

私のアルバム 1
万博会場

突然ですが、私のアルバムに移動します。
時は1970年、場所は万博会場です。
この時は開通して間もない東名高速を買ったばかりのサニー1000で窓を全開にして万博会場を目指したのでした。
万博会場の駐車場は大混雑でなかなか会場には入れなかった記憶があります。
こんなことなら新幹線+P-6の電車で会場に向かいたかった・・・なんて思ったりもしました。

そんな思いをして入った万博会場。
どこへ行っても人の山であることが一番鮮明な記憶で、次はアルバム左下の泡を吹くパビリオンが強烈に印象に残っています。
右手の写真は万博会場をバックに、駐車場からそのサニー1000の前で撮った記念写真です。
万博会場やその前後のことはほぼ記憶消滅です。

私のアルバム 2 
近江舞子での湖水浴

そしてその翌日です。
同行した叔母の保養所が近江舞子にあり、そこで湖水浴をしました。
宿泊したのはおぼろげながらの記憶で近江舞子ロッジではなかったかと思います。
宿泊先への道すがらには、撤去したばかりの江若鉄道の線路跡が延々と続いていました。
また、宿泊先の保養所の真裏にも線路敷がありました。
恐らく、廃線跡に興味を持った初めての鉄道が江若鉄道であったことは間違いありません。


さて、そんな江若鉄道ですが、実物の写真は当然ながらありません。
そこで江若から嫁いだ先の車両を集めてみました。

キハ5001 81.3.10 南岡山


岡山臨港鉄道に嫁いだキハ5001です。
江若鉄道時代に驚くような更新改造を受けて表情が一変しています。
この姿だけを見るととても戦前の気動車には見えません。
こちらの気動車は、江若時代のキニ12にあたります。

DD1352 81.3.10 南岡山

目玉を剥かれたDD1352も江若から嫁いだ機関車です。

キハ511 81.5.5 真鍋

江若最後の自社発注車のキハ511は筑波鉄道に嫁いでいます。
1963年新造のC29M形キハ30です。
江若での最終形式はキハ5120です。
晩年のキハ511は既に戦線離脱気味のようでした。

****

関東鉄道にはこれ以外にも何両もの気動車が嫁ぎましたが、私が見た時には車体が載せ替えられていて江若の面影はありませんでした。

キハ521 81.5.4 佐貫

キハ521+キハ522の二連です。
こちらは江若時代のキハ5121と5122です。
ともに国鉄のキハ42000形で、その後江若時代に大改造を受けた車両で、譲り受け後に更に車体を更新しています。
奥のキハ522は長門鉄道を経ています。

同書から

因みに江若時代の姿はこんな感じでした。

キハ531 81.5.4 竜ヶ崎

こちらは両運のキハ531です。
キハ531は江若鉄道時代はC25M形キニ5123。
更に遡ると1931年製造のC6形キニ6です。
譲り受け後は江若時代のままの姿でありましたが、その後大栄車輌で車体を更新されています。

89.1.22 浜大津

最後はバスです。
江若鉄道起点の浜大津を往く江若バス。
行先も元江若鉄道の駅のあった堅田ゆきです。

89.1.22 坂本

こちらは江若鉄道のライバル、京阪石坂線の坂本駅。


89.1.22 坂本

駅前を江若のバスが走ります。

実物の江若鉄道は見られませんでしたが、幼心に残った線路跡の風景が深く印象に残っていましたので、今回の本はその印象を後押ししてくれた気がします。

14 件のコメント:

  1. こんにゃくわんわん2015年4月12日 9:26

    ひー!
    あの本、アレっきり話題にならんなーと思ってたらすんごい記事にしていただき、本望に思ってることででしょう!
    すばらしい!すばらしすぎてすばらしいです!
    ・・・完成品買ってたのか(核爆)!?

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  2. こんにゃくわんわん殿
    ひー!
    折角の本なので、昔のアルバムを捜索していました。
    こんにゃく鉄道、走っているのは見てないのに懐かしいです。

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  3. EXPO70、宵の口の北急で叔父に抱きかかえられてドアの外を眺めていた憶えあります。
    月の石も数時間掛けてようやく見たようですがとんと記憶なし。
    大モノ他で会場近くを通ることありますが、その当時の激動を太陽の塔はいつまで伝えてくれるでしょうか。

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  4. 12号線さん
    月の石・・・ありましたね。
    見たか見ないかさえ忘れちゃっています。
    とにかく夏の暑い中たくさん並んだことばかり覚えています。

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  5. 江若鉄道は、その現役時代に「間に合わなかった」路線の1つですが、管理人様と同様、廃線の翌年、まだ中学生だった頃の昭和45年の大阪万博のときの「寄り道」でその沿線を2泊3日で訪れています。最初に泊まったのは、近江今津の湖畔にあった国民宿舎。まず大津駅で降り、「湖西方面のバスは浜大津で乗り換え」とわかって、江若鉄道のルートを走るバスに乗り継ぎ、その待ち時間に交差点近くに会ったレストランで食事をし、料理が出てくるまでの間に外に出て、まだポール電車で、駅も統合されていなかった京津線と石山坂本線の電車の写真を撮ったことも覚えています。京阪のこの2線には結局乗ることはなく、初乗りしたのは既にポールではなくなっていた6年後でした。車窓からはまだ江若鉄道の廃線跡もだいぶ残っていたのが見え、「雄琴温泉」駅の駅名表示板が「をごとおんせん」と旧かなになっていたのが印象に残っています。
    今津では「湖水浴」の記憶もありますが、宿はだいぶ前に店じまいしたらしく、今となってはどの辺りだったかもよくわからなくなっています。翌日は、近江舞子に移動し、管理人様と同じ「近江舞子ロッジ」に泊まっています。こちらも同名の宿はもうないようですが、付近にはリゾートホテルやマンションが集まっているので、この宿も別のリゾートホテルに変身したのでしょうか。
    江若鉄道は、既に湖西線の計画が既に進んでいたので、線路敷きの一部を湖西線の用地に譲り、「発展的解消」という形での廃線ということにしたのでしょう。「江若」は、若狭の小浜を目指したらしいのですが、湖西線は関西と北陸の短絡を目的としたので、延びてきた先は、「越前」の敦賀でした。先に書いた通り、線路の敷地は湖西線に再利用したところが多いのですが、大津市内は山側に敷かれたので、ずっと後、大人になってから初めて湖西線に乗ったとき、「雄琴」の駅からは楽しみにしていた?温泉街は見えず、遠く離れた山の中といった雰囲気でした。それ以外の部分でもショートカットされた部分は多く、「江若」時代に名所だった「白鬚」の湖畔風景も見られなくなったようでした。
    ちなみに、あの「幽霊ホテル」も江若鉄道の沿線だったとか。

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  6. 私も江若鉄道の現役時代に間に合わいませんでした。
    思い出といえば、73系で通学していた頃(実際は103系の方が乗車機会が多かった)上中里駅横の田端操車場到着線で関東鉄道へ甲種輸送中の車輛を見かけたことです。
    ただし、当時は状況が分からず古い車両だと思っていただけで、このことは後になって判明しました。
    おそらく、キハ5121と5122ではなかったかと思われます。
    しっかりと模型を入手したのですね。
    私はウィンドウ・ショッピング止りでした。(笑)
    びわこ型と呼ばれる流線型気動車の中でも江若の車輛は最大で、戦前製気動車最高峰の1つでした。
    また、びわこ型では唯一の中央運転席でした。
    1両はびわこ型1067mmm軌間では唯一となる川車製で、前面中央窓も2段窓、埋め込み式でないヘッドライト、カウキャッチャー風の排障器などの差異がありましたが、戦後の改造で共通化されてしまい区別しにくくなりました。
    最後にびわこ型気動車一覧をまとめてみました。
    _製__造____納入先______記号番号____前面窓_側窓___戦後_________記号番号_______再譲渡等_____記号番号________備__考
    日車本店__江若鉄道_____キニ9_______3枚__2段
    _______________________キニ11_____3枚__2段
    _______________________キニ12_____3枚__2段__江若鉄道_____キハ12_______岡山臨港鉄道_キハ5001___(バス窓)車体更新
    _______________________キニ13_____3枚__2段___________________________________________キハ5002
    __________高知鉄道_____キニ2000_2枚__2段__土佐電気鉄道_クハニ2001
    _______________________キニ2001_2枚__2段_______________クハニ2002
    _______________________キニ2002_2枚__2段_______________クハニ2003
    __________三河鉄道_____キ81_______2枚__2段__名古屋鉄道___ク2221
    _______________________キ82_______2枚__2段_______________ク2222
    日車支店__北海道鉄道___キハ501___3枚__1段__雄別鉄道_____コハ2_____________________________________貫通化
    _______________________キハ502___3枚__1段__弘南鉄道_____ホハ2_________常総筑波鉄道_ホハフ201
    _______________________キハ550___3枚__2段__定山渓鉄道___クハ601
    _______________________キハ551___3枚__2段__雄別鉄道_____ナハ12___________________________________貫通化
    _______________________キハ552___3枚__2段__定山渓鉄道___クハ602
    _______________________キハ553___3枚__2段__釧路臨港鉄道_キハ1001___南部鉄道_____キハ41002
    _______________________キハ554___3枚__2段__雄別鉄道_____ナハ13___________________________________貫通化
    _______________________キハ555___3枚__2段__戦災廃車
    __________鹿島参宮鉄道_キハ201___3枚__2段__関東鉄道_____キハ201
    __________神中鉄道_____キハ40_____3枚__2段__上田丸子電鉄_クハ252_________________________________非流線型化
    _______________________キハ41_____3枚__2段__神戸電鉄_____クハ151
    _______________________キハ42_____3枚__2段__豊橋鉄道_____ク2402
    _______________________キハ43_____3枚__2段__豊橋鉄道_____ク2401
    _______________________キハ54_____3枚__2段__上田丸子電鉄_クハ253_________________________________非流線型化
    川崎車輌__江若鉄道_____キニ10_____3枚__2段__江若鉄道_____ハ5010_____関東鉄道_____ハ5010_____切妻貫通化
    __________西大寺鉄道___キハ7_______2枚__1段__________________________________________________________唯一の軽便(914mm)

    なお、文字ずれや記述・説明不足などありましたらご容赦ください。

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  7. 伊豆之国さん
    同じようなコースで万博、江若と行かれたのですね。
    廃止翌年ということもあって、沿線には江若の痕跡が多く見ることができました。
    記録に残っていないのが残念です。

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  8. 元・いきもの部長さん
    びわこ形のコメント、ありがとうございます。
    こうやって概観するとどれも魅力的な車輌たちですね。
    以前の田端付近は甲種回送の車輌がたまに停まっていて目を楽しませてくれましたね。

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  9. あ~懐かしい~と言っても、私にとっては、「岡臨」の方ですけど。岡山で少年時代に過ごしたため、元江若と夕張?の気動車は特別な存在です。旭川の対岸に住んでいましたので、旭川大橋を自転車で渡ってよく見に行きました。西大寺の川崎キハ7とかも思い出しますね。たしか小学生の時は、梅鉢キハ4や日車キハ6とかまだありましてよく遊びにいきました。後に兄が湖西線ワニ駅あたりに住むようになった1990年頃には旧江若鉄道ワニ駅あとは広場になっていて駅関連の倉庫とかまだ残っていてびっくりしたのをおもいだしました。おもわず、某あまぞんでこの本を注文してしまいました。

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  10. 軽便行者さん
    岡山臨港鉄道は結局一回行っただけで終わってしまいました。
    なので、あのユニークな姿のキハ5001は車庫の中の写真を撮っただけで終わりました。
    現在の東岡山には当時の痕跡は全くありませんね。

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  11. やっぱり文字ずれしちゃいましたね。
    テキストエディタなどにコピー&ペスートして、"_"を半角空白文字に置き換えれば見やすくなります。
    お時間のあるときにでもお試しください。

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  12. 最近ネタ切れが深刻で、本の話にしようと思ってたら、模型&アルバムとのコラボとは!
    なるほどこの手がらありましたね。
    早速パクらしていただくかもです。

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  13. 元・いきもの部長さん
    このコメント欄は余り自由度が無いみたいで、折角のリストも上手く表現できないみたいですね。
    ありがとうございます。

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  14. Cedarさん
    是非パクって下さい。
    Cedarさんらしい切り口が見られそうで楽しみです〜!

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