古い建物や街並みをめぐる紀行・地方電化私鉄以外の駅関係の写真については兄弟ブログ(「古い建物と街並みをもとめて」・アドレスは右側の兄弟ブログらんの「古い建物と街並みをもとめて」をクリックしてください)にアップすることにしました。  こちらも是非ご覧下さい(但し、こちらのブログは駅の写真以外は鉄分ほとんどありません。悪しからず)。

Saturday, June 23, 2018

ウェールズの汽車旅 その15  タリスリン鉄道

ウェールズの汽車旅もいよいよ終盤です。
今回の汽車旅最後の訪問線区はタリスリン鉄道(Talyllyn Railway・TR)です。



こちらがその路線図です。
軌間は686mm、延長は11.7Kmです。

この鉄道もスレートを鉱山から産出して港まで運ぶための鉄道として敷設されたものです。


18.5.10 Tywyn Wharf

こちらが始発駅Tywyn駅の様子です。
駅自体は近年になって建て替えられたもので、観光保存鉄道として整備されています。
沿線にはハイキングコースが充実、そのためのアプローチ路線としても利用されています。

18.5.10 Tywyn Wharf

こちらが当日乗車した列車です。
可愛らしい機関車が牽引する古き良き時代の汽車の雰囲気を感じさせます。
この鉄道と『きかんしゃトーマス』は縁深いものがあるようです。
原作者のウィルバート・オードリーはキリスト教の聖職者で、初期はタリスリン鉄道で車掌などのボランティア活動もされており、この沿線の風景が『きかんしゃトーマス』のモチーフの一つになったと言います。



18.5.10 Tywyn Wharf

改築された駅構内にはミュージアムが併設されており、貴重な機関車をはじめとした資料が展示されています。
ここは無料で入場が出来ました。
今回は模型でしか見れなかった縦釜がこちらを含めて複数見れたのはさすが鉄道の国です。

18.5.10 Pendre

今日はこの鉄道だけなのでゆとりです。
列車でまずは一往復することにしました。
こちらは始発駅の次の駅・Pendre駅の風景です。
ここに機関庫があります。

18.5.10 Dolgoch

途中駅もなかなかいい感じの駅が続きます。
ハイキング客がそれなりに乗降します。


18.5.10 Nant Gwernol

終点に到着です。
こちらは終点,Nant Gwermol駅到着後の機回しの様子です。
現役時代はこの先にインクラインがあって、鉱山からのスレートを積んでいたようですが、今見るとそんなスペースがどこにあったのかと思えるほど狭い構内でした。

18.5.10 Abergynoiwyn

列車は終点からひと駅手前の駅で行きか帰りかのどちらかの列車小休止を必ずします。
この時間でランチをどうぞ、ということになっており、レストランが併設されています。
そこで、我々も思い思いにランチタイムとしました。
折角なので汽車のシールが貼られたご当地ビールをいただきます。
左のサンドイッチはあちらではどこでもあるものなのですが、パンがバサバサで飲み物と一緒にかき込まないと食えないような代物です。

18.5.10 Brynglas

一往復の汽車での旅を堪能した後、午後の列車は車で追っかけをすることにしました。
行きがけにロケハンしていた場所に行って、列車を待ちます。
か細い汽笛と共に可愛らしい列車がやって来ました。

18.5.10 Brynglas

ここは信号所なので、一旦停止して信号扱いをします。
信号所建物と小さな機関車の組み合わせは模型か?と思わせるようなシーンです。
機関車も信号所建物もきれいに整備をされ(すぎ)ていて、ウエザリングしたくなってしまいます。

18.5.10 Brynglas

今回一番お気に入りの鉄道シーンはこれでした。
素晴らしい!のひとこと。
あちこちから何枚も後悔しないように記録をしました。


18.5.10 Brynglas

汽車の後ろ姿も可愛いです。


18.5.10 Abergynoiwyn

この列車も途中駅でランチタイムがあります。
余裕で追い抜いて、汽車を待ち構えます。
風光明媚な路線ですが、汽車を撮れる場所は意外と制限されます。
ここでちょっとイギリスの撮影事情をコメントします。

道の左右は柵(左)か生垣(右)で完全ブロック

イギリスの鉄道はビックリするほど線路に近づくのが容易でありません。
理由は
①道の左右には必ず柵か生垣があってそこから近寄れない(上の写真みたいな状態が神経質なほどにまでどこまでも続くのです!)
②踏切がほとんどない
③道路も左右に余裕がなく、生垣かスレートの壁に阻まれて駐車が容易でない
この3つです。
そのため、風光明媚でも上のどれかの要因に引っかかって思うように撮れません。
ここは数少ない踏切から狙ったものです。


では、列車追っかけの続きです。


18.5.10 AbergynoiwynーDolgoch

牧歌的な風景を走る列車。
これも結構生垣で下廻りが隠れるところが多いのも泣き所です。

18.5.10 Pendre

始発駅の次の駅、Pendre駅手前には原始的な踏切が健在です。
列車が来た時に列車の方が止まって踏切扱いをするというなんとものんびりとしたものです。
写真のように列車がいったん停車。
乗務員が踏切を封鎖します。

18.5.10 Pendre

そして、列車が通過します。

18.5.10 Pendre

通過後、人の手でまた閉じます。
じつにプリミティブです。

18.5.10 Pendre

こちらの車庫にもお邪魔しました。
職員の方が丁寧に構内を案内してくれました。

18.5.10 Pendre

そのようなことをしているうちに先ほどの列車を牽引していた機関車が戻ってきて、入庫準備です。

18.5.10 Pendre

客車も入庫して本日の運行は終了です。
そしてウェールズの汽車旅もこれで訪問予定のすべての鉄道を予定通り見ることが出来て、滞りなく終了です。

2 comments:

Cedar said...

ホントに模型のセクションを撮ったの?と思うようなシーンの連続ですね。
ウェザリングしたくなる~その気持ちわかるなあ!

chitetsu said...

cedarさん
模型のようなホンモノというのが実感です。
パステル持って行ってウエザリングをしてみたくなっちゃいます(笑)。