先日の中部・関西遠征の旅の最後に訪れたのは梅小路公園です。
すでに以前の報道で、なんでこうなっちゃたのか?と思っていたものの、保存されている電車を見たいのも人情。
今回の保存方法ではいづれ荒廃するのが予想されますので、どうせなら綺麗なうちに見ておこうと思うようになりました。
先日アップしたこの日の訪問記に対して頂いたコメント・・・・
匿名 さんのコメント...
せっかく保存してきた車両をわざわざ物販店に改造する必要は無いと思うのですが、顛末記事を読む限り、捨てるよりはいいだろう的な解決策だったようです。
http://drfc-ob.com/wp/archives/31560
確か「シーナリーガイド」にあったような気がするのですが、「古いものより新しいもの」により価値があるという考え方が、産業遺産やら公共物に関してはまだまだ主流のような気がします。
2014年9月23日 21:21
自分が思っていたことが、これを読んでその経緯が分かり、当局の対応について残念なきもちとになりました。
この記事を読むと、日本の産業遺産に対する認識の低さについて本当に考えさせらえます。
以下京都市HPより
『梅小路公園においては,昨年3月,京都水族館が開業し,開館7箇月半で初年度の入館者
の目標である200万人を突破するなど,多くの市民や観光客の皆様により,賑わいを増し
ています。
また,昨年末には,本市がかねてより誘致し,待ち望んでいた,新たな鉄道博物館の計画
(平成28年春頃開業)がJR西日本から発表され,梅小路公園において民間活力を導入し
た公園機能の充実が進んでいます。
この度,京都市では,梅小路公園の賑わいと御利用いただく方の憩いの場を創出するため,
京都水族館と鉄道博物館予定地を結ぶ,公園の中心にあたる広場を下記のとおり拡張整備し
ますので,お知らせします。
記
再整備の概要
芝生や緑あふれる広々とした交流ゾーンとして,チンチン電車や市電を活用し,新た
な賑わいゾーンとして再整備します。
京都水族館の西側には,新たに「市電ひろば(仮称)」を整備し,JR社宅跡地の西半
分には,芝生広場や大型遊具の新設を中心とした「すざくゆめ広場(仮称)」を整備しま
す。また,両ひろばには乗降場を設置し,チンチン電車を走行させます。
・・・・・』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
以下は粛々と写真を並べます・・・・・・・・・・。
14.9.20 市電ひろば |
市電ひろばの案内です。
気に入りません。
505(左)、703(右) 14.9.20 市電ひろば |
遊戯施設化された悲しい電車たち。
気に入りません。
505(左)、703(右) 14.9.20 市電ひろば |
貴重な電車もくだらんお店化しています。
500形は大正13年製。
半鋼製電車としては最初期の貴重な生き残りです!
なのに・・・・・何故????
505 14.9.20 市電ひろば |
嗚呼・・・。
可哀想・・・。
505 14.9.20 市電ひろば |
車内も・・・・
可哀想・・・。
505 14.9.20 市電ひろば |
貴重な台車に掃除道具を置くな!
703 14.9.20 市電ひろば |
スマートな姿の700形もお店と化しています。
890 14.9.20 市電ひろば |
こちらは無傷の800形。
でも・・・価値のわからん子どもが車内の備品を引っ張ってギシギシ悲鳴を上げていました。
それを見ている保護者も何も咎めない・・・。
憤りを感じます。
890 14.9.20 市電ひろば |
今はそれでも綺麗ですが・・。
890 14.9.20 市電ひろば |
結構ユニークな構造の台車を履いていたのですね。
イライラして画像も斜めってマス。
1605 14.9.20 市電ひろば |
こちらも無傷な1600形。
でも心無いガキの餌食になっていたのは800形と同じ。
1605 14.9.20 市電ひろば |
1600形の車内です。
1605 14.9.20 市電ひろば |
同じく1600形の台車。
905 14.9.20 梅小路公園 |
公園の入口には市電が案内所として置かれています。
この置き方では早晩ボロボロになりそうな予感。
2001 14.9.20 梅小路公園 |
こちらも同様の目的で公園の別の場所に置かれた2000形。
29 14.9.20 梅小路公園 |
貴重な標準軌の1形。
これも自由に乗り降りできて、壊れそう・・。
29 14.9.20 梅小路公園 |
今は綺麗です・・・。
27 14.9.20 梅小路公園 |
こちらも理解できないバッテリーN電。
27 14.9.20 梅小路公園 |
理解できません・・・・
27 14.9.20 梅小路公園 |
無意味なポール回し。
理解できません。
・・・・・。 |
なお、実車の現役時代の姿がこちらにまとめられているのを発見しました。
貴重な写真の数々はこちら(⇒DFRCーOBサイト)。
17 comments:
おはようございます。
日本最初の電車営業という輝かしい歴史を持ち、
優れた車両を送り出してきた京都市なのに、
貴重な保存車を、不特定多数が訪れる公園で、
屋外施設として利用しているのは、やはり
残念でなりません。
架線の無いN電も、すぐ近くにある蓄電池会社
の実験台としか思えません。ポール廻しなんて、
茶番ですね。
不思議な事に、東京と京都では、路面電車の
保存に消極的な一方、近隣の横浜や大阪、神戸
では、交通局自身の手で、資料館などの建物内で
大切に保存しています。この違いは何でしょうね・・・
コメントしようと思いましたが、なにも言うことなしです。あーあ。
おれもCedarさん同様、二日にわたってムカつきまくり・・・・
おっちゃんとこでこないにムカつくとは思ってもみなんだ・・・・
馬鹿のハードル高すぎてパス
nnishi1968さん
歴史のある都市のやる所業とは到底思えない仕打ちですよね。
市当局の文面を見てもお分かりのように、貴重な産業遺産を遊戯物化する姿勢が信じられません。
長年保存してきた物を持て余してこのような使い方をするのは憤りすら感じます。
大変に残念な措置としか思えません。
Cedarさん
・・・・・
そうですよね。
全く、残念!
ゼロハードルわんわん殿
どうですか~。
ムカつきますでしょ!
一緒に行かなくて良かったかもですね。
お怒りはごもっともです。
引退した車両の保存方法には賛否ありますね。建物の中に展示保存をするか 動体保存車として車庫の中に入れておくのが理想かと思いますね。
現実には公園に放置プレイになったり幼稚園や小学校の”教材”として子供たちの遊具になったり 派手な色に改変されて喫茶店になっていたり、部品は盗まれたり窓は割られたりで、
目を覆いたくなるのもよくわかります。
ただ古い建物と同じで空き家状態が長く続くと朽ちるのが早いのも事実です。何もせず放ったらかしでも朽ちていきます。
売店として常に車内に人の動きが
あり空気の入れ替えがよくできることも長持ちさせる一つの方法かと思います。
現役時代から大きく形が変わるほどの改造や塗色の改変は困りますが、後で復活整備できる程度の改造ならOKかと個人的には思います。
解体されるよりはましと思わなくてはなりませんね。
「引退」という言葉にはある意味残酷さも兼ね備えています。解体を逃れるために「誰か個人でも車両を購入してくれないものかなぁ」と願うことの繰り返しでは、処遇に文句は言えません。
皆様もおっしゃる通り、遊園地の見世物ではあるまいし、由緒ある車両を児童の遊び道具のようにしたり、原型を勝手に変えたりするのは、確かに好ましいことではないと思います。
同じ京都府下でも、北のタンゴの国(丸の内線の電車が引っ越したW杯準優勝国ではなくて、元楽天監督の故郷や「天橋立」のある地域)にある「加悦SL広場」(私は行ったことはないのですが)では、貴重な古い車両を多数保存するだけでなく、綺麗に整備して再び自走できるようにしたものも多数あります。京都のN電も所有しているようです(廃業した阪急系遊園地にあったものだとか)。京都市は即刻運営から手を引き、「加悦」に施設運営を任せたらいかがでしょうか。
東京に都電保存館が無いのは、半世紀ほど昔に自ら路面電車廃止の旗振り役を果たし、かつそれを全国の都市に波及させたという「前科」に縛られてからか、今更保存館建設に踏み切ることができない、という噂があるのをどこかで聞いたことがあるのですが…。
さだまさしの「退職の日」という歌
の出だしに
♪公園のD51は退職したあと
ほんのわずかばかりの
レールをもらって
もう動かなくなった。
保存車をみるといつもこの歌を思い出します。
伊豆之国様
残念ながら 既に「遊園地の見世物」となっているのです。
自動車でもそうですが旧車をビンテージカーと見る人もいれば ただのポンコツ車と見る人もいます。
廃車両の保存は 管理する人のモノの見方で大きく変わってしまうものです。
たとえ行政が動いてくれたとしても 鉄くずとして処分することが「税金のムダを省く」と考える人もいます。
悲しい現実です。
匿名さん
ご意見、ありがとうございます。
折角解体処分を免れた車両ですから、末永く後世に伝えて行きたいものですが、公園などに寄贈されたものは一部を除いて可哀相な末路が待っていますね。そのあたりは鉄の塊の蒸気機関車以上に維持が難しいということからも来ているのだと思います。
今回の措置は最悪の事態は免れた、という点では良かったのかも知れません。
この先しっかり維持されることを祈念したいと思います。
伊豆之国さん
今回の公開で心配なのは誰でも入れる場所で、管理の目が届かない時間帯が結構ありそうなところですね。
ある程度管理面でクローズ出来る空間で管理して欲しい気がします。
公園は良い人ばかりが来るところじゃないのがどうも気掛かりです。
匿名さん
物の見方は人それぞれですよね。
その時の当事者にどんな見識があるかによって大きく運命を左右されてしまうのが産業遺産では顕著ですね。
これ、露天に置いてガキの出入り自由なんですぐに荒らされると発表段階で非難轟々だったものが、さらに悪化していると。
N電も最初は普通に走らせてたのですが、このへんは事情があったのかもしれません。メンテを手伝ってくれた岐阜の名鉄はもうないのですから。
大宮交通公園の1800が出入り自由のわりに状態がいいとか、都電8000の喫茶店があるとかでこの愚行に踏み切ったのでしょう。
本当は有料でもいいから保存館を運営しないといけないんですが。
ただ、相当メインテナンスをきっちりしないと、屋根落ちますよ。
なにわさん
この点では、横浜のやり方がひとつの理想でしょうか。
やはり出入り自由の公園に置くのは如何なものかと。
chitetsu様には悲しい現実かも知れませんが、こういう保存の仕方でもまだマシのような気がします。
熊本電鉄の泗水駅の保存車両や土佐電鉄安芸線の保存車両などは保存とは名ばかりのただの放置。
手入れもされず、散々荒らされてボロボロになって解体というカタチになったのが悲しいです。
熊本電鉄の泗水駅跡の保存車両もやはり中華レストランに転用されましたが、屋根がボロボロになり、貫通ドア等に普通の家に使われるようなアルミドアになっていたのが悲しかったです。
まして野外保存でその数年後にはスクラップにされてしまいました。
今の世の中、保存会などが立ち上がり懸命に保存活動が行われているのは嬉しい限りですね。
まだこの京都市電なんかは遥かにマシのような気がします。
宵闇さん
電車の保存は機関車以上に難しいですね。
保存当初は良いとして、
その後の維持にかかる費用のことを計算していないのがこの国の良く無いところですね。
京都も同じ道を辿らないことを祈るのみです。
私の地元では2001号の弟に当たる2002〜2006が走ってますが、こちらもLED方向幕化改造されたり、オレンジ単色塗装化されたりというような京都市電への冒涜ととれるような改造が施されていますが、京都市電への敬意を込めてなのか、こちらに来てからも2000形という形式でさらに2001号を欠番のままこちらでのトップナンバーが2002号になっています。
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