クハ79もクモハ73以上に不思議なほどにバラエティ豊かで、クハ79の変遷がほぼ概観できるほどの状態になっていました。
可部線に配置された73系は基本クモハは奇数、クハは偶数向きに統一されていました。
また、呉線時代はクモハ15両に対してクハ7両と配置数が少なかったために、他線区からの転属車がクモハに比べて多いのも特徴で、クモハがアコモ改造車か近代化改造車で統一されていたのとは対照的にアコモ面では未改造車の転入などで補充されたので統一性がないのも特徴でした。
|
左から クハ79501、クハ79308、クハ79326
79.3.17 横川 |
横川の電留線に憩うクハ79・3態。
クハ79のモデルチェンジの様子がそのまま分かるような3両です。
どうせなら製造順に並んでくれれば良かったのですが、そう都合よくは行きません。
|
クハ79004 80.8.25 横川 |
元祖63の戦中派クハ79004です。
登場時は台車もTR11でしたが、流石にTR23に履き替えられています。
正面裾の形状に登場時の名残が見えます。
この車両をはじめアコモ改造を受けたクハ79は4位側に便所の取り付け改造がなされています。
|
クハ79214 79.3.18 横川 |
63改造クハ79のオーソドックスなスタイルのクハ79214。
|
クハ79308 79.3.17 横川 |
クハ79300番代の最初期車のクハ79308。
登場時は上のクハ79の屋根を低くして台車をTR48に変えたぐらいの姿でしたが、かなりの改造が加わってスタイルが変わっています。
|
クハ79326 79.3.17 横川 |
次に登場したのは正面窓を全てHゴム化したこのスタイルです。
1位側左の窓の上下Hゴムが特徴です。
3段窓を残した電車は後年の転入組です。
|
クハ79328 79.3.17 古市橋 |
こちらも同じ仲間ですが、特徴の上下二段のHゴム窓が改造されてのっぺりしてしまっています。
|
クハ79328 77.12.19 横川 |
2位側です。
どこか間抜けな3枚目顔をしています。
|
クハ79370 80.8.26 横川 |
その次に登場した車両から正面窓が傾斜したスタイルになりましたが、こちらもちゃんと在籍していました。
|
クハ79466 79.3.18 横川 |
後半の車からは埋込みヘッドライトになって登場しました。
こちらの車両は中央東線で活躍後に71系と一緒にやって来たグループの生き残りですので、アコモ改造は受けていません。
|
クハ79501 80.8.25 横川 |
便所付きのクハ79501。
便所取り付け改造はクハ79、サハ78について行われましたが、どれも400番代改番ルールは適用されませんでしたが、何故かこの車両だけクハ79482から改番をされています。
その上、偶数向きなのに奇数の車番に改番されたのも不思議です。
これで、全金の920番台が配置されていたらバッチリだったのですが、920番台は呉線時代にモハ72に配置があったのみでクハの配置はありませんでした。