Sunday, October 6, 2013

バー銀座パノラマ

急に気温の下がった先週のある晩、9月30日に発売された拙著『昭和の鉄道施設・東日本編』(⇒こちら)の出版打ち上げにネコパブリッシングの今回の編集に携わって頂いた牧窪・水野両氏と行ってまいりました。

打ち上げ会場にて。

『昭和の鉄道施設・東日本編』はお陰様で、ここ数日のアマゾンの鉄道関連書籍新刊販売の3〜5位ぐらいにランクインしているとのこと。
拙著の価格やマニアックな内容を考えると想定外で、嬉しい限りです。

久しぶりに来ました

打ち上げ会場はこちら。
久しぶりの訪問です。
9年前にオープンしたこちらのお店、今年の春5月から経営主体が何と!ネコパブリッシングに移行しているのをご存知でしょうか?
最初に経営を引き継いだとの案内をスタッフブログで見た時には???と思っていましたが、オーナーの急逝で引き継いでもらう会社を探しているところで今回のお話になったとの事、その経緯を伺ってなるほどと思いました。
その話を聞くまでは、てっきりお店の経営不振で買い取ったのかと思っていました(失礼)。

お店のアプローチ

店内は鉄道テイストとは言え流石に銀座のバー。
アプローチもお洒落です。

カウンター裏側の棚には・・・

店内には静かで大人な雰囲気の時間が流れており、その雰囲気にNゲージの列車が結構違和感無く馴染んでいるのもある意味不思議ですね。
こんな場所でちょっとオフレコな業界裏噺などを牧窪さんから聞くのもまた楽しい時間でした。
お話では、土曜日などにそういうちょっとした編集裏噺や実務者の舞台裏噺などのトークセッション見たいのをやったら楽しいのでは・・・と思案中とのことで、色々な企画が今後登場するかもしれませんね。
楽しみです。

鉄道カクテルシリーズ

ここではドリンク類に列車の名前のついたカクテルが豊富にラインナップされていますが、その中でお勧め頂いたのがこれ。
カクテルラインナップの掉尾に記載されているのが幻のカクテル二種。

滿鐵スカーレット

こちらはブランデーベースの『スカーレット』。

滿鐵グリーン

こちらはウオッカベースの『グリーン』。
ミントの効いたちょっと異国情緒のある味わいでした。
どちらも美味しく頂きました。


滿鐵社紋入り食器
本物です!

昔日の満鉄のフラッグシップトレイン『あじあ号』列車内で提供されたというカクテルを、前オーナーが満鉄OBで実際に飲まれた方々の意見を聞いて復刻したというもので、それを当時の列車内で使用された本物の社紋入りの食器に乗せらて提供してくれます。


滿鐵OB会会報

満鉄と言えば既に歴史の彼方の幻のような存在で、尚且つ歴史に翻弄された鉄道ですが、国内では実現不可能なものを日本の技術で具体化したという点だけで言えばどこか戦前の鉄道技術者のロマンを感じさせるものがあります。
先日見た『風立ちぬ』の主人公の姿にもちょっとダブって見えてしまいました。
どちらも国策に乗せらての負の部分が目についてしまいますが、エンジニアとしての純粋な想いというのも今の時代には無いロマンであったような気もします。

KD7 627 88.1.1 杭州ー長山門

そんな滿鐵の話を聞いていたら、以前に杭州でこんな写真を撮っていたのを思い出しました(但し、この機関車自体は満鉄と関係ありませんがっ)。

KD7 627 88.1.1 杭州ー長山門

中国における最後のアメリカンスタイルの機関車のサイドビュー。
こんな列車がこの当時はバンバンやって来ました。

XL6 2957 88.1.1 杭州ー長山門
こちらは恐らく滿鐵の客車なのではないでしょうか?
重厚感のあるスタイルの客車が、中国標準スタイルの客車に混じって繋がれていました。

・・・話題がちょっと違うところに逸れてしまいました~。
『昭和の鉄道施設』、いざ印刷物になると『あれはこうしたかった・・・これも入れたかった・・』という思いも募ります。
西日本編に向けて、今回の東日本編での反省点を編集部と共有しながら、年内刊行に向けてより良い西日本編が完成できるよう決意を新たにした夜でした。

10 comments:

  1. 満鉄にはアメリカントロリー好きには見逃せない車輌があります。それ満鉄経営の大連の市内線にいた、満鉄工場製のバーニィカー、アメリカのものそのもののデザインです。風立ちぬのお話が出ましたが、技術者の情熱と歴史のうねりはいつも哀しく連動しますね。カメラが進歩するのも戦争の時ですしね。
    パノラマがネコさん経営とは驚きでした~少し安くなってたら、また行きたい(笑)

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  2. Cedarさん
    おはようございます。
    満鉄にはどこかアメリカンな雰囲気が流れていますね。
    大連の市電、結局未だ見ぬまま近代化されちゃったようです。
    バーニィーカー見てみたかったです。
    色々な意見のある『風立ちぬ』ですが、映像を単純に見る限りは色々な交通機関が出てきて楽しめました。ちょっと哀しい気分ですが・・・。
    パノラマは姿形変わっていませんでしたので、お値段も変わっていない?

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  3. 銀座バーイヌマラOctober 6, 2013 at 8:09 AM

    ええ~っ!?
    ちょっとこれは今年最大のショッキングなニューズです。
    そうですか、パノラマ、ネコに食われましたか!?
    イワシのホネになってしまったか!?
    銀座で飲むたびにおっちゃんをお誘いしようと考えてましたが、なんせ無茶な値段をとるクセに酔っ払った勢いに任せて販売コーナーでNゲージを数本まとめて買い上げてしまうと言う魔窟なもんですから(爆)!
    急逝した前オーナーというのはもちろん鈴木さんだと思います。いま、簡単にクグってみましたが特定できませんでしたけど。
    ネコならぬイカ出版から案内をもらい、開店初日にまったくイカとは関係のないリクルート出身の女友達と飲みに行き、オーナーがなんと旧知の鈴木さんでびっくり!
    もちろん常連一号機となったワケですが、その後は急速に人気店になり、まず入れない。鈴木さんにもめったなことではお会いできない、しかも高いもんですから(爆)せっかく「鉄ヲタ」に戻ってからは一度も伺っておりません。
    ご逝去の理由はわかりませんが、ご冥福を祈ります。

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  4. おはようございます。

    このバー、バナーなどで見かけるので、気には
    なっているのですが、さぞ熱い鉄談義が出来そうですね…
    (模型1品買わなければ、1ヶ月に1度は行けそうですが)

    満鉄は、叔父が社員だったのですが、詳しい
    話は聞けず仕舞いで、今思えば残念でなりません。

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  5. 元・いきもの部長October 6, 2013 at 9:48 AM

    満鉄といえば、高校鉄研仲間の父親が勤務していました。
    その友人は、何度も極寒の中国東北部へSL撮影に行っていました。
    しかし、私は一度も同行することはありせんでした。
    寒そうだったので‥‥(笑)

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  6. 昨夜は昔、カラーブックスの編集をされていた方がマスターの店で飲んでいたもので、つい酒の話に・・・。
    赤はグレナデンシロップでしょうか、緑は時代からしてミントしか考えられません。メロンリキュールが誕生したのは1964年ですから。
    ベースがウオッカってことは、青い珊瑚礁(ジンとミントのカクテル)に似てるのかもしれません。青い珊瑚礁自体1950年の誕生ですが。
    1980年だって?それは松田聖子のレコード。
    閑話休題、昔の食堂車にはブランデーやリキュールまで常備していたのですけれど、いつ頃までだったのでしょうか?
    昔は車内販売でミニチュアボトル、売ってたなあ。

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  7. 銀座バーイヌマラ殿
    本日は軽犬祭りにお越しいただき、ありがとうございました。
    パノラマはネコが食べました~。
    骨になっていました。
    亡くなった前オーナーは鈴木さんで間違いないです。
    私も以前DDFの方に紹介いただき、鈴木さんにお会いしています。
    犬殿の旧知の方とはビックリ。
    追悼訪問しないといけませんね。

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  8. nnishi1968さん
    バナーに出ていましたか。
    何故か気がついていませんでした。
    ひっそりと鉄談義、面白いと思います。
    ご親族に満鉄社員だった方がいらっしゃたとは世の中狭いです。

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  9. 元・いきもの部長さん
    本日は、お越しいただきありがとうございました。
    今後共よろしくお願いします。
    コメントいただいた方のうちお二人も近くに満鉄社員だった方がいたとは驚きです。
    厳寒の地での勤務、さぞや大変だったのではないでしょうか?

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  10. なにわさん
    私はカクテルまで列車の食堂で用意されていたのは意外な気がしました。
    緑のカクテルは間違いなくミントでした。
    青い珊瑚礁・・・
    デビュー直後の学園祭で屋外ステージ扱い、タダで見れた事を思い出しました。
    ちょっとこれは別の話でしたね。

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