Tuesday, November 27, 2012

北恵那鉄道 デ2

北恵那鉄道は木曽森林、尾小屋鉄道と軽便鉄道の訪問以外ではちゃんと地方私鉄訪問をした恐らく一番最初の鉄道でありました。
理由は余りなく、国電と掛け持ちができて、尚且つ存廃が危ぶまれていたからであったと思います。

中津町駅構内 76.12.21

この日は中央西線名古屋口の70,72,80系電車を撮って、松本へ向かう途中に中津川で下車して訪問しました。
北恵那鉄道の始発駅の中津町駅は中津川駅からは線路を挟んで反対側で、近そうでちょっと離れた立地でした。
そのあたりは尾小屋鉄道新小松駅と似ていました。

既に訪問時には朝晩以外の電車はバス代行になっていました。
こちらは中津町駅構内を撮った一枚です。
なんとも微妙なアングルでこれを撮った時の心境は今となっては自分でもわかりませんが、何となく複数の電車と雪を被った山々を入れたかったのでしょう。

この構内に停っていた電車がデ2です。
自分にとっては恐らく電気がちゃんと流れた状態での唯一の現役木造電車対面であったと思います。
デ1形は北恵那鉄道の開業時に4両製造された木造の4輪単車でした。
製造時はバッファーもあったようです。
戦時中に時節柄か木造車体での車体更新工事が行われて、木造車なのにシングルルーフの車体を持つようになりましたが、この時点では単車のままだったようです。
ボギー化は昭和30年代になってからのことで、名古屋市電で余剰となったブリル台車を譲り受けての改造です。
撮影当時はデ2だけが唯一残って国鉄中津川駅との貨車の授受などに使用されて余命を保っていました。


デ2 76.12.21 中津町

ホームで発車待ちの560形とのツーショットです。
まだ貨物輸送が僅かながら残っていました。

デ2 76.12.21 中津町

もう少し接近してのもう一枚。

デ2 76.12.21 中津町

本社を兼ねた立派な中津町駅をバックにしたデ2。
模型にしたら可愛い電車になりそうです。

デ2は、廃線となった後に苗木駅の近くにある「夜明けの森」に保存されていたそうですが、1996年には解体されてしまったようです。

4 comments:

  1. 素晴らしいプロポーションの電車だと思います。

    家族旅行で、大糸線の水色電車に乗った事を、ふと思い出しました。内側が木造だったのを不思議に思ったものです…(遠い目)

    ReplyDelete
  2. 穴熊さん
    デ2という電車、なかなかまとまったスタイルをしていると思います。
    田舎電車には最適かもです。

    ReplyDelete
  3. 北恵那は行けなかったですがムードある私鉄路線ですね。
    小さな木造電車デ2、素晴らしいですね。
    こんな電車に北恵那のあの田舎臭いツートンカラーがお似合いで
    惚れ惚れしてしまいます。
    模型にしたらどんなに素晴らしいことか。

    ReplyDelete
  4. katsuさん
    北恵那鉄道はあの施設・陣容で良く昭和50年代まで生き残っていたものだと思います。
    既に昼間の運行はなく、私も中津町しか見れず、奥まで行かなかったのが悔やまれます。

    ReplyDelete

コメントはフリーでお受けしています。しかし、個人的なブログですので、リプライ及び不適切と判断したコメントの削除は管理人判断で行ないます。